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「少人数私募債」「不動産の法人化」…大失敗する税金対策の例

8/15(木) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本連載では、公認不動産コンサルティングマスター・相続対策専門士の曽根惠子氏、税理士法人アレース代表社員の保手浜洋介氏の共著書、『結果に差がつく相続力 相続税を減らすコンサルタント活用術』(総合法令出版)から一部を抜粋し、ケース別の実例をもとに、身内で揉めず相続税をできる限り少なくするための具体的な相続対策を紹介します。

「少人数私募債」を使った節税が行われていたが…

「少人数私募債」というのは「小規模な社債」のことで、株式会社の資金調達法として今も利用されています。しかし、以前はこの「少人数私募債」を使った節税がかなり行われていました。

どういうスキームであったかというと、以前、少人数私募債の利子所得は、税率が20%(所得税15%+住民税5%)の源泉分離課税が適用されていました。つまり、中小企業の役員が総合課税の対象となる給与(所得税・住民税と合計して最大約55%)ではなく、同額を私募債の利子として支払いを受ければ、その税率差が節税になったのです。

しかしながら、2013年の税制改正により同族会社が発行した社債の利子で同族会社の役員等が支払いを受けるものは「源泉分離課税」ではなく、他の所得と通算して最高税率55%となる「総合課税」の対象になりました。これによって、多くの少人数私募債を使った節税スキームは役割を終え、私募債の償還が進んだといわれています。

この少人数私募債は、確かに2013年の税制改正以前までは非常に有効な節税スキームとされていました。しかしながら、現在は節税スキームとして効果を維持している少人数私募債はほとんどありません。

このように、実行当時は節税効果があっても、その後の税制改正で効果がなくなってしまうものは少なくありません。税金対策はその瞬間で効果を図ることは適切ではなく、継続的にPDCA を回しながら効果が維持・改善するように対策を繰り返していくべきものです。刹那的な対策ではなく、しっかりと地に足をつけた継続的な対策を立案・実行していくことが肝要です。

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最終更新:8/15(木) 10:00
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