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日本一小さな村「青ヶ島」が外国人観光客に大人気 人口170人の島は大混乱…

8/15(木) 11:00配信

デイリー新潮

 夏休み、ちょっと変わった休暇を過ごしたければ、ぜひ「青ヶ島」へ――。なんて、気軽にはおススメしにくい事態になっているという。絶海の孤島と呼ばれ、日本一小さな村でもある青ヶ島(東京都)がいま、外国人観光客らの聖地として沸いている。欧米各局のメディアも注目するこの島に、何が起きているのか。ジャーナリストの瀬川牧子氏がレポートする。

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 私が青ヶ島を訪れたのは6月末。東京から飛行機で八丈島へ向かい、そこから週4回出航予定の船便に乗り継いでの上陸である。八丈島からはヘリコプターという手段もあるが、1日1便、9席のみ。1カ月前の予約開始すぐ予約は埋まってしまう状況で、梅雨の時期などは霧などでフライトが中止になることはままある。

 もっとも、私が利用した船便も、高波で出航停止になることしばしば……。こんなアクセスが悪いロケーションにも関わらず、島での4日間の滞在中、革の旅行鞄を手に持った老紳士風の米国人男性や、地図を片手に散策するフランス人の若いカップル、オランダ人のバックパッカーら、外国人観光客らの姿を見た。わずか6平方キロメートルの島に、である。

 正式な統計こそないが、ここ数年、外国人観光客が増加しているのは確かなようだ。

「月に数回は、外国人の方がいらっしゃいますね。ここ半年では、米国、フランス、ロシア、中国、台湾の方がいらっしゃいました。最近はアジア圏からの方が多いかもしれません。さらに“島へ行きたい”と片言の日本語で電話をいただいた国でいえば、オランダ、ペルー、ボリビア、ブラジル……」(青ヶ島村役場総務課事業係主事の小林みどりさん)

 東京から南へ360キロのこの弧島の何が、彼らを惹きつけるのだろう? ひとつには世界的に珍しい「地形」が答えになるかもしれない。活火山を取り囲むようにして形成されたこの島は、およそ3000年前の大規模なマグマ水蒸気爆発を契機として、現在の姿になったと言われる。幾度もの噴火によって凹地(カルデラ)が二重に形成され、世界にも珍しい「二重カルデラ」の地形となっている。その様子は「大凸部(オオトンブ)」と呼ばれる丘から、一望できる。

 あるいは「星空」も青ヶ島の売りかもしれない。街明かりのない島の最北端から見上げる夜空は、その時々にあわせてきらめく星々を鑑賞できる。7月に見上げる天の川の美しさは、周囲の大自然も手伝って、圧巻の光景だそうだ。

「キャンプ場を利用して、長期滞在できるのもポイントでしょうね。手慣れた外国人キャンパーからも人気です」(東京・新宿にある青ヶ島料理の店「青ヶ島屋」オーナーの菊池栄春さん)

 だが、外国人観光客をもっとも惹きつける要素――それは冒頭で紹介したような“選ばれし者だけが到着できる”特別感なのかもしれない。

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最終更新:8/15(木) 11:00
デイリー新潮

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