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マツキヨと統合協議のココカラ、なぜ「特別委」で決めたのか

8/15(木) 6:44配信

日経ビジネス

 ドラッグストア業界7位のココカラファインは8月14日、同5位のマツモトキヨシホールディングスと経営統合の協議に入ると発表した。実現すれば年間売上高は1兆円に迫り、ツルハホールディングスを抜いて業界首位となる。ココカラは同6位のスギホールディングスからも経営統合の提案を受けていたが、マツキヨを選んだ。統合相手として魅力的と映り、2社から秋波を送られたココカラ。自社の取締役会だけで相手を選ぶのではなく、第三者による特別委員会の判断を経由するという異例の手法を選択した。

 マツキヨとスギによるココカラファイン争奪戦は4月下旬に始まった。ココカラとマツキヨが2019年9月末までの合意を目指し、資本・業務提携の検討・協議に入ると発表したのが4月26日。その翌日付で、スギがココカラに対し、経営統合を正式に打診する文書を発送した。ココカラは約1カ月後の6月1日、スギからの提案を検討すると同時に、マツキヨとの協議も継続すると決めた。これに合わせて、両社の提案を吟味するための特別委員会を設置すると発表した。

 特別委はイトーヨーカ堂元社長の亀井淳氏、メリルリンチ日本証券元副会長の今井光氏、KPMGヘルスケアジャパン代表取締役の松田淳氏らの第三者に加え、ココカラ社外取締役の谷間真氏の計6人で構成した。8月7日付でマツキヨを統合交渉相手に選ぶようココカラの取締役会に答申している。これを受けてココカラは14日に取締役会を開き、マツキヨに独占交渉権を付与すると決めた。「店舗作業の効率性やプライベートブランド(PB)商品の開発などで大きなシナジー効果が生じる可能性がある」のが理由だという。特別委からもこうした助言を受けたようだ。

 経営統合の相手の選定は、本来は取締役会が議論すべき最重要の経営課題であり、特別委に丸投げしたようにも見える。「利益相反が起きる可能性のあるMBO(経営陣による買収)や、支配株主による100%子会社化ならば特別委員会をつくるのは一般的だが、今回のようなケースは聞いたことがない」。M&Aに詳しい一橋大学大学院の田村俊夫教授は指摘する。

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最終更新:8/15(木) 6:44
日経ビジネス

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