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モデル雅子さんとの想い出、そして夫婦愛について【大岡大介監督対談】

8/16(金) 14:30配信

webマガジン mi-mollet

ミドルエイジ世代のカリスマ的存在として活躍していた最中、希少がんを発症し、闘病の末に旅立ったモデルの雅子さん。その夫である大岡大介さんが製作した、雅子さんの半生を綴った映画『モデル 雅子 を追う旅』が、現在アップリンク吉祥寺を皮切りに全国で順次公開中です。白澤さんは、雅子さん、大岡さんご夫婦と生前から家族ぐるみの付き合いをされていました。そこで今回、お二人の対談が連載の番外編として実現。映画を通してあらためて雅子さんという女性を見つめ、感じたこと、考えさせられこと―。気心の知れた二人だけに、その言葉は胸の奥深くに染み入るものがありました。

大岡大介
1971年生まれ。本業はTBSの番組プロデューサーで、かつて同社で『ハンニバル』(01年)や『バイオハザード』(02年)の共同事業、『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』(03年)、『アフタースクール』(08年)といった邦画製作に携わっていた。今年、『モデル 雅子 を追う旅』で映画監督デビュー。

 

「日常を大切にする」ことを教えてくれたのは雅子さん

白澤 私たちが結婚してすぐお二人も結婚されたから、よくダブルデートしたよね。すごく懐かしい。一緒にオムライスの店に並んだり……。

大岡 浅草のヨシカミね! それから表参道の地中海料理も食べに行ったし、代々木のベトナムフェスも行ったし。貴子ちゃん夫婦に子供が産まれたときも会いに行ったよね。雅子さん「はあ~、かわいい♥」って、ずっと赤ちゃんを見ていて離れなかった。

白澤 お二人が新居を買ったときは、私たちがお邪魔させてもらったよね。雅子さんが「屋上でオリーブを育てているんだ」って。

大岡 あの木、あのときはまだ小さかったけど、すっかり育ちましたよ。それで二人で渋抜きも研究して食べていたんだけど。

白澤 私としては、もともとは雅子さんに「生活感の匂わない完璧なモデルさん」というイメージがあったの。でも実際知り合ってみると、すごく日々の暮らしを丁寧にされている人だ、ということが節々で見えてきて。オリーブをただ育てるだけじゃなく、渋抜きを研究していたこともそうなんだけど、他にも身の周りのひとつひとつのモノを大切に扱っていることに誇りを感じて。当時私はまだ20代だったから、日常を丁寧に生きることなんて重要視したことがなくって。でも雅子さんを見て「素敵な大人ってこういうことなんだ」と気づいたの。20代の私には新鮮だったなあ。

大岡 印象的だったのは、彼女はドレスとか全然持っていなくて。モデルだし、「パーティーとか呼ばれたらどうするの?」と聞いたら、「借りればいいし」って。

白澤 ブランドや装飾品で身を固めなくていいのは、ありのままの自分に誇りがあるからだよね。フランスにはそういう女性がいっぱいいるの。雅子さんと知り合ったのは、私がフランス留学から帰ってきて数年経った頃だったんだけど、その頃の私はすっかり日本の感覚に戻り始めていた頃だったから、日本にもこういう女性がいたんだ!と衝撃を受けたのを覚えている。

大岡 初めて彼女の家に行ったときの感想は「風通しのいい部屋だなあ」だった(笑)。

白澤 色々なことがミニマムだったよね。

大岡 ただ自分の好きなものは溜め込んだりするところもあって。泊まったホテルの便箋をチェストにぎゅうぎゅうに詰めているんだけど、詰め込みすぎて押されて全部ダメになっていたという(笑)。

白澤 雅子さんらしいなあ。

 

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最終更新:8/29(木) 15:00
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