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壁は頭で登る? 偏差値70の秀才クライマー・緒方良行の思考「勉強していてよかった」

8/17(土) 11:03配信

THE ANSWER

東京五輪代表を懸け、スポーツクライミング世界選手権が11日開幕

 東京五輪新種目のスポーツクライミング世界選手権(東京・エスフォルタアリーナ八王子)が11日に開幕した。6月のボルダリングW杯(米国・ベイル)で初優勝した緒方良行(神奈川大4年)は、シーズン総合3位に輝いた。偏差値70を誇る福岡・明善高出身の秀才クライマー。頭脳で肉体を作り、考え抜いたメンタルコントロールで東京五輪を目指す。

 強いパーマで覆われた頭の中には、高精度の脳みそが詰まっているようだ。

 競技を始めたのは小学5年。自然豊かな環境で育ち、木登りが好きだった少年は、テレビで紹介されたクライミングの映像に釘付けとなった。「面白そう! やってみたい」。姉が見つけた久留米市にある実家近くのジムへ足を運んだ。最初は登っては失敗の繰り返し。振り落とされた壁の印象は、帰宅後も頭に残った。

「また行きたい、また行きたいって。あのコースをクリアしたいという気持ちが家に帰ってもずっとあって、2、3日後くらいにまた行った。その繰り返し。気づいたら続いていた。単純に登ること自体が楽しかった。一番ハマったきっかけは、登った時の達成感。クライミングはいきなりできるというよりは、何回もやって遂にできたということが多い。その達成感が相当気持ちよくて始めました」

 勉強の壁もすいすいと登ってきた。高校は福岡屈指の進学校とされる県立の明善高。東大に合格した生徒もいる中、理系の緒方も「メインはあくまで勉強。学校で平均より低かったけど、それでも九大(九州大)を目指していた」と国立大を受験するはずだった。ところが、高3の時にクライミングが東京五輪の追加種目に。同年の世界ユース選手権を制し、進路を変えた。

「国立に行って安定した進路に行くのもいいけど、自分はもうちょっと変な道というか、こっちの方が面白そうだなと思って。ケガをしたら辞めないといけないし、失敗のリスクは圧倒的にこっちの方が大きいと思うけど、成功した時のことを考えたら夢が広がるというか、もっと楽しいんだろうなって思ってこっちにしました」

 両親にも相談。壁と同様に人生のルートも自分で決め、「やりたいことをやれ」と背中を押してもらった。施設が充実し、金銭面でも援助を受けられる神奈川大に進学。今は五輪を目指す過程で脳みそをフル回転させている。

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最終更新:8/19(月) 18:04
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