ここから本文です

寿命をも左右する「ペット食」の知られざる実際

8/17(土) 6:00配信

東洋経済オンライン

 見てほしいのは裏面です。原材料を見ると安いフードは、一概に言えないところはありますが、小麦など穀類由来のものを使うケースが多いです。チキンなどお肉は値段は高くなりますが、動物にとって“質のいいタンパク質”であることが多いです。ただし、穀物が一概にダメとも言えなくて、小麦、大豆、トウモロコシなど、いろいろ組み合わせると質がよくなります。

 ――穀物でも、バランスがいいフードというのは、どこで見分けるんですか? 

 その基準になってくるのが、AAFCO(アフコ)です。ぺットが生きていくに当たって、このフードと水さえ与えていれば育てられますよ、という基準です。基準を満たしているものは「総合栄養食」と書いてあります。これが1つの目安にはなると思います。

 ――なるほど、原材料と「総合栄養食」かどうかを見ればいいんですね。

 さらに細かく見るなら、栄養素でタンパク質が異常に低くないかを見てください。最後に、値段と見比べて判断してもらえればいいかと思います。

■ペットフードを食べ、犬猫が好む味を知った

 中塚さんは、病気を持つ犬猫が使用するペットフード「療法食」を普及する仕事をしている。獣医師向けに販売されている療法食について、獣医師に説明したり学会やセミナーなどで講演している。

 ――ピュリナの療法食では、とくに「特発性てんかん」の犬用フード「ニューロケア」に力を入れているそうですね。これは、どういったものなのでしょうか? 

 てんかんの療法食は犬では世界初です。一方、人間の場合はヒポクラテスの時代、紀元前から食事管理法が存在しました。1920年代には脂肪を多くした食事、“ケトン食”が生まれます。ただ、犬の場合はケトン食はうまく食べなかったり、強い副作用があったりで、実用的ではありませんでした。

 ところが4年ほど前に中鎖脂肪酸を食事に混ぜると、てんかんが抑えられるという論文が発表されました。それから開発されたのがニューロケアです。

 ――犬のてんかんは、薬では治らないのでしょうか? 

 薬が万能ではないんです。抗てんかん薬に反応する患者犬は7割といわれています。ですので、3割近くはうまくコントロールできません。僕も獣医師をやっていたときには、すごく困りました。治療法がない患者犬に対して、中鎖脂肪酸を配合したフードを与えると、約7割で発作の頻度が減少したというデータも出ています。薬が効かない犬の7割なので、結構すごいことだと思います。

3/5ページ

最終更新:8/17(土) 6:00
東洋経済オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事