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ステンドグラス作家ガブリエル・ロワールが作った平和の象徴、青の教会(ベルリン)

8/18(日) 15:00配信

サライ.jp

文・写真/宮本薫(海外書き人クラブ/ドイツ・ベルリン在住ライター)

静かに佇んでいるだけで、音楽が聞こえてきそうな場所。ここでご紹介する青の教会は、そんな音楽的な場所の一つ。

教会の中に入り、木のベンチに腰を下ろし、青い光と静けさに包まれると、森や海などの大自然の中に身を置いた時のような、不思議な心地がする。

青の教会は、カイザー・フリードリッヒ記念教会の新館として、1961年に完成した福音主義の教会で、20世紀を代表するフランス人ステンドグラス作家であるガブリエル・ロワール(1904-1996)によりシャルトルで製作された21334枚のステンドグラスが使われている。
ロワールは、日本にも縁があり、箱根の森美術館の“幸せをよぶシンフォニー彫刻”、鬼怒川金谷ホテルエントラスの“天女の舞”、宮城学院女子大学の礼拝堂、カトリック神戸中央教会のステンドグラスは彼の作品だ。

伝統的な教会のステンドグラスは、文字の読み書きができない人にキリスト教の教えを伝えたり、光や色彩の美しさによって宗教的・神秘的な経験を増すために作られたというが、シャルトル大聖堂の青にインスピレーションを得たという、ロワールの青いステンドグラスには、具象的な物語はない。

よく見るとステンドグラスは青一色ではなく、黄色や赤、緑などの色が配されている。凪の海のようにも、満月の夜のようにも見え、その時々によって異なる顔を見せてくれる。

静かな時間帯の、落ち着いた教会の中で内省的な時間を過ごすのも素敵だが、土曜の夜には、5000本のパイプを持つパイプオルガンや聖歌隊による音楽礼拝が開催されている。また、クラシックのみでなく、ジャズのコンサートも定期的に開催されているので、HPで確認を。

青の色と光の洪水の中で聴く音楽は、コンサートホールで聴くのとは異なる感動を与えてくれる。聴くというよりは、五感で感じに行く、経験しに行くという感じ。コンテンポラリーアートの街、ベルリンらしい経験だ。

入場無料(寄付)。誰でも入れるが、観光客に人気のため、30分くらい前には入場することをお勧めする。

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最終更新:8/18(日) 15:00
サライ.jp

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