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賃貸アパート3棟を購入したサラリーマン…想定外の費用とは?

8/18(日) 13:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

空室が長期化することへの恐怖から「広告料」を支払う

それでも、きちんと入居者がいて安定的に賃料が入り、キャッシュフローが回っている物件なら、まだ良いほうです。この点でも、日本の不動産投資の状況はオーナーにとって非常に厳しいものがあります。

まず、アパート投資で、2年の更新時期ごとに賃料を引き上げるということは、ほぼ不可能です。というより、周辺に新築アパートが増え、中古となった所有物件の競争力が相対的に落ちる中では、むしろ賃料を引き下げなければならないことのほうが普通でしょう。

オーナーとしては「せめて現状維持で」と思っても、周辺の同じような築年の物件が賃料引き下げをすれば、競争上、自分の物件も引き下げざるを得ません。オーナーとしては、多少賃料を引き下げてでも、入居し続けてもらうほうが、空室になるよりはずっといいからです。

筆者は、空室が長期化することへの恐怖から、客付け(入居者募集)をしてくれる仲介業者に、広告料を支払って募集の促進をしました。自分がアパート投資をする以前から、仲介をしてくれる業者に、仲介手数料が支払われることは、当然知っていました。しかし、「広告料」という費用を支払うことは予測していませんでした。

広告料については、賃貸物件のオーナーになったことのない人には、あまり知られていないと思いますので説明しておきます。

不動産の仲介業者が受け取っていい手数料は、貸主と借主とをあわせて最大一カ月分という上限が法律で定められています。原則的には貸主と借主が半月分ずつ支払うことになっていますが、実際には、借主が一カ月分の手数料を支払うことが半ば慣習になっています。その場合、オーナーが支払うものはありません。

しかし、空室をなくしたいと思うオーナーが仲介業者に広告料を支払い通常の広告以上の広告を行うことで、客付のインセンティブとせざるを得ないことがあります。また、仲介業者からも「広告料」という名目でオーナーに広告の必要性を訴えかけるケースも見かけます。

実際にはこれを支払ったからといって思い通りの客付けができるわけではありません。通常の募集活動上、オーナーは特別な広告をする必要はありません。しかし、競合物件が多いエリアで、際だった特徴がない物件の場合、やはり客付けは仲介業者に頼らざるをえないのが実情です。

もし支払わなければ、仲介業者が客付けに力を入れてくれず、いつまでも空室のままになるかもしれません。そこでオーナーは仲介業者に言われるままに広告料を支払うしかないのです。広告料が賃料1カ月分ならまだ良い方で、最近では賃料二~三カ月分の広告料がかかるケースも増えています。

仮に、入居者の退去後、次の入居者が決まるまで、二~三カ月の空室になるとしましょう。これは日本の中古アパートでは普通の数字です。すると、二~三カ月分の賃料が入らないことに加えて、賃料二~三カ月分の「広告料」を支払わなければなりません。

つまり、キャッシュフローとしては四~六カ月間分の賃料が入らないのと同程度のインパクトがあるのです。当然、実質利回りは大きく下がります。仮に、2年の更新期ごとに入居者が入れ替わり、三カ月の空室、三カ月の広告料支払いがあるとすれば、単純計算で満室想定から25%分のインパクトがあります。

日本の投資用不動産の販売では、「表面利回り」という数字が大きく打ち出されて、投資家もそれを見て判断するケースが多いのですが、表面利回りでは、こういった費用部分のインパクトは、まったく分かりません。

高山 吏司
株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 部長代理
 

高山 吏司

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最終更新:8/18(日) 13:00
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