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鉄道模型大手「KATO」が新工場、何を造るのか

8/18(日) 5:10配信

東洋経済オンライン

 東武東上線鶴ケ島駅から徒歩約15分。養命酒製造が運営する太陽光発電所に隣接する、約3万2000㎡の広大な土地で、6月下旬から工事が始まっている。建設されるのは延べ床面積約8000㎡の3階建ての倉庫。竣工予定は来年2月末だが、倉庫の建設工事は第1期工事で、第2期工事で工場が建つ。

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 現時点では何階建ての工場になるのか不明だが、建築面積は倉庫の約3倍。倉庫と同じ3階建てになるのであれば、延べ床面積は1万㎡を超える。

 この倉庫と工場の施主は株式会社カトー。鉄道模型のトップメーカーである。

■海外にも多くのファン

 日本国内の鉄道模型市場は、Nゲージと呼ばれる150分の1スケールの製品が市場の8割を占める。店頭で見かける鉄道模型の大半がこのサイズなので、欧州で主流のHOゲージ(87分の1、日本は80分の1)はかなり大きく見える。

 メーカーは60社以上あると言われるが、カトーとトミーテックがツートップ、それに続くのがマイクロエースで、鉄道模型ショップに並ぶのはこの3社の製品が大半だ。

 アメリカ向けは創業間もない時期から部品供給を行っていたようで、欧州への出荷も1983年に開始。1986年にはアメリカ法人を設立しており、海外にもファンは多い。

 トミーテックが大半を海外で生産しているのに対し、カトーの製品は国産。ジオラマ制作に使う樹木や駅舎、ビルなどの一部は海外生産品だが、車両と線路はすべて埼玉県坂戸市の坂戸工場と、鶴ヶ島市の埼玉工場で製造している。

 厳密に言うと、カトーは全国の鉄道模型ショップなど小売店に卸売りをしている販売会社で、製造しているのは(株)関水金属。カトーの歴史をまとめた書籍『KATO Nゲージ生誕50周年記念誌』によれば、社名の由来は創業の地が文京区関口水道町だったからだそうだ。

 最初の本社が1958年の狩野川台風で被害に遭ったため、水害の恐れがない場所を探し、落ち着いた先が新宿区西落合。現在の本社は2014年3月に竣工した5階建ての建物で、延べ床面積は約4000㎡ある。

 1・2階部分にはショールーム「ホビーセンターカトー」東京店が設けられていて、休日ともなれば鉄道模型ファンが集まる、いわば鉄道模型の聖地となっている。

 現本社の2ブロック西隣には、1960年代前半に建てられた作業所、事務所、創業者の自宅を兼ねた建物が今も取り壊されずに残っている。

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最終更新:8/18(日) 5:10
東洋経済オンライン

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