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「特別受益の持ち戻し免除の推定」は、妻の老後の生活保障にメリット大! 利用時の注意点も解説

8/18(日) 8:20配信

ダイヤモンド不動産研究所

「特別受益の持戻し免除の推定」で、妻(配偶者)への自宅以外の現金などの贈与がしやすくなる? "平成31年度の相続法(民法相続編)改正"で注目のポイントの一つ「特別受益の持戻し免除の推定」について、その意味から、改正された背景、メリットや注意点まで、徹底的に解説する!(取材協力・監修:法律事務所アルシエン 武内優宏弁護士)

■平成31年度 相続法(民法相続編)の改正のポイント リンク集■
(1) 「配偶者居住権」のメリット
(2) 「特別受益の持ち戻し免除の推定」とは
※以下は今後公開予定
(3) 「自筆証書遺言」の要件緩和と、新たな保管方法
(4) 「遺産分割前の預貯金の引き出し」の柔軟化
(5) 「相続登記における対抗要件」の変更
(6) 「遺留分」制度の見直しの影響

「特別受益」とは何か

 民法において「相続」とは、亡くなった人が生前に持っていた財産上の権利と義務を、一定の親族などが包括的に受け継ぐことをいう。

 また、亡くなった人を「被相続人」、承継する人を「相続人」、承継される財産を「相続財産(または「遺産」)」という。相続財産が原則として相続の対象となり、相続人の間で分割される。

 しかし、民法上、「相続財産」の分割にあたって別途、「相続財産」から差し引いたり付け加えたりする項目が定められている。その一つが「特別受益」である。

「特別受益」とは、特定の相続人が亡くなった人(被相続人)から遺贈された財産、または亡くなった人(被相続人)の生前に婚姻や養子縁組のため、もしくは生計の資本(※)として贈与された財産のことだ。

(※)なお、ここでいう「生計の資本」としての贈与とは、マイホームを購入するための資金の贈与、起業する際の独立資金の贈与、生活費名目とはいえ多額の贈与などがあてはまる。実際には個別具体的に判断されるが、要は相続財産の前渡しといえるかどうか、親族間の扶養義務の範囲を超えるものかどうかが目安となる。

 相続人の間での話し合いによる遺産分割にあたって、あるいは遺言によって相続方法が指定されているときでも、「特別受益」を考慮しないままでは不公平になることから、民法で規定されているのである。

 しかし、「特別受益」にあたるかどうかの判断やその金額は、個別具体的なケースによってさまざまである。実際には意外に複雑であり、トラブルの原因になることも少なくない。

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最終更新:8/20(火) 16:10
ダイヤモンド不動産研究所

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