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③日本企業よ、中国市場を目指せ

8/19(月) 5:00配信

商業界オンライン

日本の家電はユーザーを見ているか

――中国の製造業をよく知る洪華先生から見る日本製品のイメージは?

洪:今回の滞在中もいろんなお店を回りましたが、やはり隅々まで細かく作り込まれているというのが印象的でした。例えば、綿棒一つ取っても丈夫ですし、軍手にまでデザインのセンスが感じられて滑り止めにもこだわりがある。日本のそういう職人精神というか、細部まで徹底している点には本当に感心します。

――確かにものづくりへのこだわりは、日本人が自負しているところでもあります。

洪:私は日本製品、特に90年代の家電を尊敬しています。当時のソニーなど大手メーカーの製品を分解して細部まで研究しました。

 しかしここ数年の家電についていえば、少し質が落ちているように感じています。

 日本の職人精神が衰退してきているのでしょうか。もちろん、多くの分野で日本はまだ優位に立っていますが、率直に言えば、今、私たちの学ぶべきものは現在の製品ではなく過去の製品にあります。

 職人精神は諸刃の剣でもあります。一部の職人はあまりにも個人のこだわりを追求して、ユーザーのことを無視していませんか。

 例えば、一部のテレビ開発者は解像度の研究に没頭し、肉眼では分からないレベルまで到達しても、さらに研究を重ねます。結果、庶民の手が届かないほど販売価格が高くなります。

 一般ユーザーの気が付かないほど品質を高めても自己満足にすぎません。まさに「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。私たちはユーザーに対する謙虚さを忘れずに職人精神を学びたいと思います。

――日本のIoT市場についてはどう思われますか?

洪:正直に言うと、20年前は日本の家電を買っていましたが、ここ数年はそれも少なくなりました。シャオミなど中国製品が使いやすくなったからかもしれません。私自身が一消費者としての感覚でいったら、日本はIoT領域での発展が比較的遅いですね。

 昔からソニー製品を見ていますが、IoT領域ではスマートスピーカーぐらいでしょうか。日本のIoT業界といっても製品が少な過ぎてあまりイメージできないのです。この分野での日中両国の状況を見ていると、既に持っている優位性が時にはさらなる発展の障害になったり、逆に劣性が時にはイノベーションの原動力となるのだなと思います。

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最終更新:8/19(月) 5:00
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