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アメリカのエンタメ業界における“事務所問題”。

8/19(月) 17:11配信

VOGUE JAPAN

タレントが各分野のプロを雇い、報酬を支払う。

要はアメリカでタレントは事務所に所属するのではなく、あくまでもマネージャーやエージェントと契約し、タレント、エージェント、マネージャー(法務・経理を主に扱うビジネス・マネージャーも含め)が三位一体となって活動している。これに加えて、タレントはいわば”外交業務”を行うパブリシスト、さらにタレントの身の回りの世話をするPAことパーソナル・アシスタントを雇うのだ。

タレントはその業種によって、それぞれのユニオン(労働組合)に所属していて、業界もユニオンの規定に従った雇用条件での仕事を提示するし、例えば俳優ならSAG(全米俳優組合)に加入し保険もSAGで契約する(個人事務所がそれなりの規模であれば別だが)。また俳優やミュージシャンのみならず、監督、脚本家にもエージェントは欠かせない。

こういった形態に伴ってお金の流れも違う。日本ならクライアントから支払われたギャラは、事務所を通してタレントに支払われる。だが、例えば俳優であれば、アメリカでは映画の出演交渉・契約をするのはエージェントで、ブッキング/契約成立(出演決定)となればタレントへのギャラの最大10%(規定による)が映画会社またはタレントからエージェンシーに支払われる。そしてタレントがマネージャーにも10~20%の報酬を支払う。さらにパブリシストやPAにもタレントから報酬(年契約やプロジェクト単位が多い)が支払われる、という形だ。

ミュージシャンになるとまた話はちょっと変わり、エージェンシー契約よりも先にレコード会社との契約、さらにライブでツアーをするとなれば、プロモーターとの交渉が必要になる。地域密着型のプロモーターもいれば、ライブ・ネイションのように世界的な興行エンタメ企業もあるが、プロモーターをハンドリングするのもマネージャーの業務の一つだ。またマネージャーは、特に子役出身だと親が務めるケースも多い。古くはマイケル・ジャクソンやビヨンセからセレーナ・ゴメスやアリアナ・グランデまで、かつてそうだった。

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最終更新:8/19(月) 20:40
VOGUE JAPAN

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