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子供2人に「300万円ずつ」生前贈与…課税額の算出方法は?

8/19(月) 11:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「生前贈与」の目的は、「相続財産」、つまり死後に渡される財産のいくらかを、あらかじめ生前に渡しておくことで相続財産を減らし、相続税を減らすことにあります。本記事では、相続・事業承継を専門とする税理士法人ブライト相続の竹下祐史税理士、天満亮税理士が、生前贈与による節税対策について解説します。

相続税の「実質的な税率」の出し方

生前贈与はただ財産を渡せばよいというものではありません。生前贈与をした分は相続税の対象から外れる一方、贈与税の対象となるからです(贈与した金額が110万円を超える場合)。相続税を減らした金額以上に贈与税を払うことになっては、「節税」にはなりません。

ですので、贈与による節税は、以下の関係が成り立つように贈与を行う必要があります。

贈与によって減らすことができる将来の相続税額 > 贈与を行うことによって支払う贈与税額

贈与による節税はこれが基本です。

ではどうやってこの関係が成り立つような贈与を計画すればよいでしょうか。

次の手順で行います。

(1)相続税の概算を試算

(2)相続税の試算結果から税率を把握する

(3)相続税の税率(増減割合)を下回る贈与金額を決定

では順を追って説明しましょう。

(1)相続税の概算を試算

あるご家族の事例で説明します。父の相続税の試算をします。家族構成は父、母、子供2人の4人家族です。

父が亡くなった時の相続人は、3人。財産は自宅土地が6000万円、自宅建物が2000万円、預金の残高が6000万円あったとします。

この場合の相続税は次のように計算します。

A. 相続財産の合計額=6000万円+2000万円+6000万円=1億4000万円

B. 相続税の基礎控除額=3000万円+600万円×3人(相続人の数)=4800万円

C. 相続税の対象=A-B=9200万円

D. 相続税の総額

a. C×1/2×20%-200万円=720万円

b. (C×1/4×15%-50万円)×2人=590万円

c. a+b=1310万円

このご家族の、父が亡くなった場合の相続税は1310万円になります。

※説明を単純にするために、母は財産を取得しないものとして計算しています。

(2)相続税の試算結果から税率を把握する

上記(1)の相続税の試算結果から、相続税の実質的な税率(増減割合)を把握します。

ここでいう「相続税の実質的な税率(増減割合)」は、父の財産が増えたり減ったりした場合の相続税の増減割合のことです。

上記(1)の「D. 相続税の総額」の中のaの式の税率(20%)とbの式の税率(15%)の平均がこの「増減割合」になります。この場合は、20%と15%の平均である17.5%が相続税の実質的な税率(増減割合)になります。

例えば父の財産が100万円減った場合には、相続税はその17.5%の17万5千円減ることになります。

例えば財産が400万円減った場合には、相続税はその17.5%の70万円が減ることになります。

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最終更新:8/19(月) 11:00
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