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延長25回、4時間55分の死闘/夏の甲子園名勝負

8/20(火) 16:01配信

週刊ベースボールONLINE

いよいよ第101回大会を迎える夏の高校野球。1915年、つまり大正4年に始まり、昭和、平成という時代を経て、この夏が令和最初の大会でもある。昨夏、平成最後の大会となった100回までの長い歴史の中で繰り広げられた名勝負の数々を、あらためて振り返ってみる。

86年前の夏に繰り広げられた一戦

 第101回目となる2019年、夏の甲子園。今年の夏も熱く、そして暑い。この連載は過去を振り返って「名勝負」を選出して紹介しているものだが、それは結果論に過ぎず、一戦一戦の真剣勝負を否定するものではない。もちろん、これは今年の夏も同様だ。しかも、この暑さ。結果として「名勝負」と評されるような展開にならなかったとしても、それらを「死闘」と表現しても違和感はないだろう。

 今年の夏も、岩手大会決勝で大船渡の“令和の怪物”佐々木朗希が登板することなく敗れたことが議論を呼んだ。「甲子園のためなら死んでもいい」と思うのは若さの証明であり、明日を見据えて今日の死闘を回避させるのは老練なる者の役目だろう。1人のために8人の夢を潰えさせてはならない一方、8人の夢のために1人の人生を犠牲にしていいはずがない。さまざまな事情が対立する中で、ひとつの解答を導き出さなければならないわけだから、議論が過熱するのも当然といえる。

 また、これがプロ野球であれば、ファンの要望に応えていくことを優先するという選択肢もあろう。ただ、高校野球は教育の現場だ。どれほどの観客が球場に詰めかけようとも、野球は球児たちの現在、そして未来のためのものでなくてはならない。球数制限についての議論であっても、球児たちのための議論だ。間違っても心ない言葉を球児や指導者に投げかけることは慎まねばなるまい。

 今回、紹介する試合は、時代を大きくさかのぼり、戦前の1933年、昭和8年の一戦だ。これまではランニングスコアを末尾で紹介してきたが、今回は途中で紹介してみたい。

1933年(昭和8年)
第19回大会・準決勝
第8日 第2試合

明石中 000 000 000 000 000 000 000 000 0 0
中京商 000 000 000 000 000 000 000 000 1X 1
(延長25回サヨナラ)

[勝]吉田
[敗]中田

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最終更新:8/20(火) 16:01
週刊ベースボールONLINE

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