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「数字を持っているから叩きます」N国党・立花孝志党首の本当の恐ろしさは“緻密な戦略”にある

8/20(火) 17:00配信

文春オンライン

あるのは「政治への不満」ではなく「NHKへの不満」だけ

 しかし、立花氏は「政治への不満」ではなく、「NHKへの不満」から立候補した。それは「NHKから国民を守る党」という政党名からも一目瞭然だ。この政党名から、NHK以外の事をしてくれる党だと思う人はおそらくいないだろう。彼は「政治への不満」がないからこそ、細かい政治信条は無視して政治家を「数」として捉え、「NHKをぶっ壊す!」ことに向けて仲間を作ることができた。

 細かい政治信条を気にしないなら、懇意にしている政治家への投票でも良い気がする。しかし、彼はたびたび間接民主主義の限界を訴えている。既存の政治家に「NHKへの不満」を託しても、その不満は解消されなかったという、立花氏なりの「政治への絶望」が根底にあるのだと思う。実際、2012年に立花氏はマニフェスト不履行で野田元首相を裁判に訴えている(1審・2審ともに棄却)。

「私は直接民主主義がベストとは思わないが、ベターだと思っている」(立花孝志・2019年8月2日 日本外国特派員協会・記者会見)

落選を見越した緻密な選挙戦略

 もう一つ、立花氏が規格外の「泡沫候補」だった、大きなポイントがある。それは2013年のN国党の結党時から、具体的に落選も含めた選挙戦略を考えていたことだ。

 当たり前だが、普通の「泡沫候補」は、当選したい選挙に立候補する。有名人やプロの政治家のように、落下傘で当選しそうな地方選挙に立候補し、実績を作ったら国政へ転身というテクニックは用いない。しかし彼はそのテクニックを最初から計画・実行していた。

「立花さんは最初から『私の目標は6年後の参院選で1議席取ること。そのために今から参院選までのすべての選挙スケジュールを調べています』と言っていました。選挙に初めて立候補し、落選した直後ぐらいの時ですよ。変な事言うなと思っていました。でもその2年後に、船橋市議選で当選したんです。そして1年で市議を辞めて、東京都知事選に立候補しました」(フリーランスライター・畠山理仁さん)

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最終更新:8/21(水) 1:06
文春オンライン

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