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架線あるのに…「電車に乗れない」電化区間10選

8/20(火) 5:10配信

東洋経済オンライン

 架線の張られた電化区間といえば、普通の人なら電車が走っていて当然と思うだろう。しかし、実際には諸般の事情から電車はまったく走っていない路線、走っていても本数はごくわずかという不思議な路線がある。今回は、そうした電化区間なのに電車に乗れない残念な路線を紹介しよう。

【写真】電化区間なのに“電車に乗れない”路線はこんなにある

■新幹線の「並行在来線」に多い

 まずは、新幹線が開業し並行在来線だったのでJRの手を離れ、第三セクター鉄道となった路線から。

1)肥薩おれんじ鉄道

 JR鹿児島本線の一部区間(八代―川内)は2004年3月の九州新幹線部分開業(新八代―鹿児島中央)を期して第三セクター肥薩おれんじ鉄道に転換された。JR時代は、特急列車、普通列車すべて電車で運転されていたほか、夜行列車は電気機関車牽引であった。

 しかし、第三セクターとなって経費節減のため高価な交流電車を用意することなく、旅客列車はすべてディーゼルカーとなったのである。沿線は過疎化が進み、普通列車の乗客は多くない。1両で運転される単行列車も多い。機器搭載の関係で2両以上の編成を組まなくてはならない交流電車では過剰投資となることもディーゼル化の要因であろう。

 レストラン列車「おれんじ食堂」もディーゼルカーであるし、一時期通過していた「ななつ星in九州」も専用のディーゼル機関車牽引だ。現在、電化設備を利用しているのは貨物列車だけである。

2)えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン
 北陸新幹線開業とともに発足した第三セクター鉄道で、旧北陸本線の市振―直江津間は日本海ひすいラインとなった。

 全線電化区間であるが、糸魚川駅と梶屋敷駅間に交流直流を切り替える「デッドセクション」があることから交直両用の電車が必要である。輸送密度の低い区間であることから、原則としてディーゼルカー1両による運転になった。

 なお、列車は市振から西へあいの風とやま鉄道に乗り入れて富山県の泊駅まで運転される。また、わずかではあるが、あいの風とやま鉄道の電車が糸魚川駅まで乗り入れていて、市振―糸魚川では電車の旅が体験できる。それ以外で電化の恩恵を受けているのは貨物列車だけである。

3)道南いさりび鉄道
 北海道新幹線開業前は、津軽海峡線を経由する特急電車が走っていた。しかし、普通列車は以前からディーゼルカーであった。

 したがって、第三セクター発足後は当然のようにディーゼルカーによる運転であり、しかも新型車両を投入することなく、JR北海道から引き継いだキハ40系の塗装を変更する程度で使用している。貨物列車は北海道と本州を結ぶ物流の大動脈であり、数多くの列車が電気機関車牽引で行き交っている。

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最終更新:8/20(火) 5:10
東洋経済オンライン

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