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「真夏の心筋梗塞」に注意 著名人も九死に一生の危機体験

8/21(水) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 2001年6月に心筋梗塞で入院したフリーアナウンサーの徳光和夫氏(78)のケースでも、

「都内のホテルに滞在中、徳光さんが激しい胃の痛みを感じて大量の汗をかいていたので、奥さんがとにかく水を飲むように薦めたそうです。翌日、病院にかかって心筋梗塞だと診断されていますが、医師からは水を大量に飲んだことで辛うじて命がつながったといわれたそうです」(在京キー局関係者)

 というエピソードもあり、やはり水分補給の死活的な重要性を示唆している。

◆3割が病院搬送までに死亡

 心筋梗塞は、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病を抱える人のリスクが高いとされる。前出・川井准教授はこういう。

「他にも、家族が心筋梗塞になったことがある、喫煙している、過剰なストレスを抱えている、といったこともリスク因子となります。

 ただ、事前の検査で急性心筋梗塞になりそうかを判断するのは難しい。心電図や心エコーはリアルタイムの心臓の機能を見る検査なので、事前に心筋梗塞のリスクを炙り出すことはできない。冠動脈CTだと脂溜まりがあるかは検知できますが、それが破裂しそうな危険な状態かまでは通常、判別できません」

 もちろん、肥満や高血圧といったリスク因子を取り除くための生活習慣の改善は重要だが、川井氏は「とにかく心臓に異変を感じたらすぐに医療機関に行くことが重要」と強調する。

「急性心筋梗塞は、冠動脈が詰まった瞬間から病院に搬送されるまでに3割の患者が亡くなるとされる、死亡率の非常に高い病気です。突然、前胸部やその周辺に締め付けられるような激しい痛みを感じたら、速やかに救急車を要請して医療機関に向かってください。

 痛みを感じる部位は前胸だけでなく、胸全体、頸部、背部、左腕など広範囲にわたることもありますし、胃などの消化器官に痛みが出ることもある。痛みとともに冷や汗、嘔吐、吐き気、呼吸困難を伴うこともあります。

 もちろん、受診した結果、心筋梗塞ではない可能性もありますが、それでも違和感があれば医療機関に行くことを強く推奨します。適切なタイミングで、血栓を除去しながら狭くなった血管をバルーンで広げて血管の幅を十分に確保するカテーテル治療を受けることができれば、命が助かる可能性は十分にあります」

 図らずも、前出の金田氏が取った対応は、まさに川井氏が推奨する方法に合致していた。「心筋梗塞は冬の病気」という先入観を捨て、速やかで適切な対処を心がけることが、命の危機を救うことにつながる。

※週刊ポスト2019年8月30日号

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最終更新:8/21(水) 7:00
NEWS ポストセブン

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