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あおり運転対策にも! 使って分かった “買い” ドラレコ、タイプ別ベスト9モデル

8/21(水) 6:00配信

PHILE WEB

2018年は交通事故死亡者数が過去最低を記録したという嬉しい報告がある一方、痛ましい事故やあおり運転による迷惑行為が、毎日のように報道され続けている。その対策として有効とされているのがドライブレコーダー(ドラレコ)だ。

その人気は高く、店頭に行けば数多くの製品が並ぶ。その多さゆえに、どれを選べばいいのか悩む方も少なくない。そこで、ドラレコ選択の参考にしていただくべく、タイプ別にまとめてみた。なお、採り上げた機種は基本的にカー用品店で買えるものを対象としている。

●ドラレコの機能って?

そもそもドラレコとはどんな機能を持っているのか? 交通事故はどれだけ気を付けていても、いつ自分に降りかかってくるかは分からない。そんなまさかの状況を映像と音声のデジタルデータとして記録してくれるのがドラレコだ。当初はタクシーなど業務用途が中心だったが、徐々に価格低下が始まっていたところへ “あおり運転” に関する報道が繰り返され、それをきっかけに一気に普及が進んだのだ。

ではユーザーは、ドラレコにどんな効果を期待しているのか。それは事故発生時の状況を、データできちんと裏付けてくれることだ。特に自分に不利益が発生しそうな状況下では、ドラレコのデータがあるかないかで大きな違いが出てくる。いわばドラレコはデジタルデータによる “証言” をしてくれるマシンでもあるのだ。

もう一つの装着理由の上位にあるのが、あおり運転に対する抑止効果である。ドラレコを装着していることを外部へ訴えることで、第三者に対してあおる行為を少しでも控えてもらおうというのだ。

その他、ドラレコを装着したことで自らの運転を正そうという意識も働く。そうなれば結果として安全運転の促進にもつながるだろう。また、駐車中の防犯対策やドライブの思い出記録など様々な使い方もドラレコから生まれている。

●ドラレコの構造はどうなっている?

走行中の状況を映像と音声で常時記録するのがドラレコ最大の役割だ。データを記録し続ければ当然、メモリーがデータでいっぱいになってしまうが、ドラレコでは古いデータから順番に上書きをしていく。また、衝撃を感知するジャイロセンサー(Gセンサー)を備え、その前後のデータは上書きしないようロックをかける機能も合わせ持つ。これによって、ドラレコは “証言” としてのデータを残しておけるというわけだ。

レンズの画角もデジカメに比べるとかなり広い。フロント用ではウインドウいっぱいを撮影できる広さで撮影して記録することができるほど。また、ドラレコは常に直射日光にさらされる場所に取り付けられるため、耐熱/耐振構造になってもいる。

なお、センサーの画素数は500万画素以下のものがほとんど。これは最新のスマホよりもかなり少ないが、過酷な状況に耐えるセンサーを選んで搭載しているためだ。動画はフルHD記録でも207万画素あれば済むので、ドラレコの機能としてはそれで十分なのだ。

GPS機能は大半の機種に装着される。常に位置情報をデータ内に保存できるうえ、正確な時刻を記録するのにも役立つ。正確な時刻の記録は “証言” として重要であり、中級機以上はほとんどが搭載している。

●ドラレコにはどんなタイプがある?

市場に出ているドラレコを大きく分けると、「1カメラ型」「2カメラ型」「360度カメラ型」の3タイプがある。

1カメラ型は1台のカメラで前方のみを捉えられるタイプで、ドラレコの基本形と言ってもいいものだ。取り付けは電源をシガーライターソケットから取ることを前提にすれば、誰でも簡単に行える。カメラのアングル設定も大半のドラレコがモニターを備えているため、作業そのものは初心者でも10分もあれば終了するだろう。

2カメラ型は1カメラ型の本体に加え、リア用あるいは車内用カメラを組み合わせる。車内用カメラは主としてタクシーなどでの用途に使われ、一般ユーザー向けにはリア用カメラを組み合わせる場合がほとんどだ。そのため、カー用品店で売られている製品は「フロント+リアカメラ」の組み合わせが中心となる。

カメラをリア用として使えば、後続車の監視に使うことができる。これが “あおり運転” に対して有効とされ、人気が高まっている一つの要因だ。ただ、リア用を組み合わせる2カメラ型は取り付けの手間がかかる。

リア用はリアウインドウ付近に取り付けるが、そこからフロントに取り付けた本体までケーブルを引き回さなければならないのだ。一般的にはルーフを通すことが多いが、そのためにはルーフをある程度まで剥がす必要がある。作業に自信がない方は、迷わず購入店に依頼することをオススメする。

もう一つの360度型は、1台のカメラで周囲すべてを撮影できるタイプだ。ただ、360度にわたって撮影できるとは言え、カメラを取り付けた位置を中心とするため、フロントウインドウに取り付ければ、後方を撮影することは難しい。特にミニバンのような室内長が長いクルマの場合、後方撮影は期待しない方がいい。

とはいえ、前方と左右を撮影することは可能なわけで、1カメラ型や2カメラ型では不可能な左右の状況も記録できるのは大きなメリットと言える。取り付け方法は1カメラ型と基本的に同じであるのもいい。

では、各タイプのドラレコはどういったモデルが良いのか、それぞれ3モデルをご紹介したい。

●「1カメラ型」のオススメ3モデル

店頭に並んでいる機種で1万円前後の価格帯であれば、どの機種も一定の水準はクリアしている。気を付けたいのは、基本機能としてGPSを搭載している機種を選ぶべきだということだ。

前述したように、ドラレコはいざという時の証拠としても使われることがあり、その時の時刻がずれていれば、それだけで証拠能力は低くなってしまう。一方で、ディスプレイはあまりサイズにこだわる必要はない。ディスプレイは取り付け時のアングル確認と、走行後に映像の確認をするぐらいで、そう頻繁にディスプレイを見ることは少ないからだ。そうした観点で選んだベスト3が以下の機種だ。

昼夜を問わず、バランスのいい画質を見せたのがケンウッドの上位機「DRV-830」だ。ディスプレイにはドラレコ最大級となる3インチを採用。microSDカード用スロットは2つ用意し、リレー機能によりフルHDの約1.8倍の高解像度映像を長時間サポートする。分かりやすい操作系は初心者でも安心して使えるものだ。映像としての質感も高く、夜間は夜らしい雰囲気で映像を記録する。ドライブの思い出を残すには最適な一台としてオススメできる。

夜間で優秀な映像を見せたのが、ソニー製 “STRAVIS” CMOSセンサーを使うユピテル「SN-ST50c」。ダイナミックレンジが広く、暗所でも周囲を明るく捉えている。コンパクトな割に操作ボタンも大きめで、高剛性なブラケットとも相まって操作感も上々。輪郭がやや強調気味で映像品位こそイマイチながら、鮮明さという観点では高ポイントを与えてもイイと思う。メモリーカードのメンテナンスにもなるSDフォーマット機能も見逃せない。

台湾製のパパゴ「GoSafe S36G」はどの項目でも平均を超え、ドラレコとしてバランスの良さが際立った。映像は解像度はそれほど高くないものの、高コントラストでメリハリを感じさせるパパゴらしさを感じさせた。ノイズ感をあまり感じさせず、適度な黒レベルが映像の品位を高めている印象だ。使い勝手もメニューの階層が浅いために操作面で悩むことはほとんどなさそうだ。

●「2カメラ型」のオススメ3モデル

このタイプで留意すべきはリア用カメラの能力。その理由はリアガラスに採用されているスモークガラスへの対応が必須になるからだ。昼間なら明るさが十分あるので、むしろコントラストが上がって見やすい映像になるなどメリットとなるが、逆に夜間は明るさが不足しがちとなり、撮影に大きな影響を与えるのだ。

そのため、特にリアカメラに関しては暗所特性に強いカメラが有利となる。結果として、オススメの順位は暗所特性に強いソニー製 “STARVIS” CMOSセンサーを搭載した機種が上位に来ることとなった。

画質と使いやすさのいずれでも高い評価となったのがコムテック「ZDR-026」だ。ハイビジョンを超える高解像度をもたらす370万画素 “STARVIS” センサーを備え、ひとクラス上の高画質記録を前後のカメラで実現。補正能力も高く、逆光をはじめ黒つぶれや白トビにも極めて強い。ドライブサポート機能など安全運転支援機能を搭載し、直感的な操作系は初心者でも安心して使いこなせるだろう。

最新のカロッツェリア「VREC-DZ700DSC」も注目だ。最近増え始めているフロントウインドウに本体を貼り付けるタイプ。ガラスへの映り込みと、ADAS(先進安全支援機能)用ユニットの影響を受けにくいというメリットがある。撮影時の画角も広めだ。要となるセンサーには、本体とリアカメラ共に “STARVIS” を採用。そのため、暗所特性ではトップクラスの実力を発揮し、内蔵バッテリーでの撮影時間も長め。薄暗い夜間駐車場での監視には打ってつけと言える。映像は発色は控えめで、やや輪郭にエッジが立ち気味だが、周囲をシャープに映し出すにはこのぐらいでも不都合はない。ADAS時代を見据えた新たなドライブレコーダーに期待したい。

ユニークなのがユピテルの「TW9100d」で、リア用にのみ “STARVIS” を採用し、リアに限ればコムテックと同等の実力。映像はHDR効果も高く、シャープさを強めることで対向車のナンバーや周囲の状況が鮮明を映し出す。逆光時でもかなり踏ん張ってみせた。一方で操作ボタンの形状が曖昧なのはマイナスポイントといえる。

●「360度型」のオススメ3モデル

このタイプは周囲をすべて撮影できるというメリットがある一方、360度に渡って撮影する場合、限られた画素数で周囲すべてを捉えるため、一部を切り出せば解像度はグンと低くなってしまう。実はこれが360度カメラ最大の弱点となっていた。店頭での機種数も少なく、その上に高価であるというのも認識しておきたい。

そうした中でカーメイト「d'Action 360 S DC5000」は、高価ではあるものの360度型の弱点を克服した製品として注目したい。その注目点が周囲の映像と共に前方のみを200万画素(フルHD)で同時撮影できる「デュアルレック機能」を搭載したことだ。その画質は1カメラ型と比べても遜色ない実力で、記録した映像品位も高い。本体にはディスプレイを備えていないが、Wi-Fi接続したスマホで確認が可能。本体を取り外してアクションカメラとして使えるのもメリットだ。

カメラを下向きにし、そこから360度にわたって撮影するのがコムテック「HDR360G」だ。デジタルカメラの魚眼レンズで撮影したような映像となるのだが、意外にも十分な解像度で記録できる。もちろん、一般的なドラレコに比べれば絶対的解像度では見劣りはするが、昼間なら前方向と左右はナンバーも十分に読み取れる。車内の様子も克明に映っており、側面衝突のような状況でもしっかりと役割を果たしてくれそうだ。360度型でディスプレイを備えているのも珍しい。

ユピテル「Q-02c」も人気が高い製品だ。このモデルもディスプレイは備えず、映像はスマホとWi-Fi接続して確認する。本体はコンパクトで、フロントガラスに貼り付けても存在感があまり高くないのも良いところだ。360度グルリと一括して撮影するため、そのままでは細部が分からないので、必要に応じて拡大して利用することとなる。本機注目すべきはソニー製 “STARVIS” CMOSセンサーを採用したこと。その効果は抜群で、夜間でも低ノイズで周囲を撮影することができるようになった。

このように、それぞれのタイプならではの特徴がある。自分の求める機能を持つドラレコを選ぶ一助となれば幸いだ。

会田 肇

最終更新:8/21(水) 6:00
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