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韓国「不買運動」の原因は反日感情だけではない

8/21(水) 5:20配信

東洋経済オンライン

 今年7月から始まった日本政府の経済報復(輸出規制)に驚愕した韓国は、不買運動で対抗中だ。

【グラフ】韓国の対日貿易収支は赤字続きだ

 植民地支配の時代から重なり続けてきた根深い反日感情から、不買運動を行っているのではない。韓国が長期間、日本との貿易などの経済面で莫大な損害を被っており、今回はその深刻さを改めて感じ、危機意識が生じたという側面もある。

 その危機意識とは具体的に何か。そのためには国際取引での主要指標である、経常収支の推移を確認する必要がある。経常収支とはモノの輸出入やサービス取引、対外直接投資の収益などの合計で、貿易収支はこのうち、モノの輸出入の収支を指す。

■2004年以降は毎年200億ドル以上の赤字

 韓国の貿易収支を見ると、対日貿易収支の赤字幅は想像を超える規模だ。韓国貿易協会によれば、1965年の国交正常化以降2018年までの54年間、韓国の対日貿易赤字の累積額は6045億ドル(約64兆円)に達する。1965年に1.3億ドルだった赤字規模は、1974年に12.4億ドル、1994年には118.7億ドルへ膨らんだ。

 1998年に一時的に46.03億ドルにまで減少したが、2000年代に入り幾何学級的に増加した。2010年に361.2億ドルと過去最悪の貿易赤字を記録して以降、同年代に年間貿易赤字額が200億ドルを下回ったことはない。2018年も240.8億ドルの赤字となり、韓国の貿易相手国のうち、対日赤字が最大だった。

 1965年以降、対日貿易で韓国が黒字になったことは一度もない。今年上半期も、100.5億ドル以上の貿易赤字となった。

 2018年に赤字となった主要品目を見ると、「原子炉・ボイラー・機械類」(▲85.7億ドル)、「電気機器・録音機・再生機」(▲43.3億ドル)、「光学機器・精密機器」(▲35.7億ドル)となっている。

 このほか輸入額が多い品目としては、半導体製造装置の52.4億ドル、中央演算処理装置(CPU)とメモリーなど集積回路19.2億ドル、精密化学原料19億ドル、プラスティックフィルムとシート16.34億ドルなどがある。それぞれ韓国の製造業で大きなシェアを占める半導体とディスプレイ製造に核心的な部品と素材だ。

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最終更新:8/21(水) 7:26
東洋経済オンライン

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