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不動産会社の出す「表面利回り」を参考にしてはいけないワケ

8/22(木) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

本連載では、公認不動産コンサルティングマスター・相続対策専門士の曽根惠子氏、税理士法人アレース代表社員の保手浜洋介氏の共著書、『結果に差がつく相続力 相続税を減らすコンサルタント活用術』(総合法令出版)から一部を抜粋し、ケース別の実例をもとに、身内で揉めず相続税をできる限り少なくするための具体的な相続対策を紹介します。

節税ではなく「散財」になる不動産投資

相続税対策として、お金を使うことを勧めたり、相続税対策として不動産を勧めるものの、その後の投資の回収について十分に検討しない税理士や営業マンが多くいます。

確かに、お金を浪費しても相続財産は減りますし、不動産などに投資をするだけで相続税の評価が下がり、相続税の圧縮効果があることは間違いありません。しかし、無駄遣いをしたり、回収できない投資をすることは断じて「節税」とは言いません。

「節税」というのは、相続財産の「評価」を下げるなどの結果、相続税の圧縮効果はあるものの、その財産としての「価値」は下がっていないため、最終的にその投資額が何かしらの形で回収されることで、「財産を守るために役立つもの」です。ただ単純に「税金を減らすこと」を節税と呼ぶべきではありません。

それほど必要性に迫られていないものを購入したり、投資してもその投資額を回収できなければ、その分が純粋に財産を減らしているにすぎないわけです。それは、「節税」ではなく「散財」です。不必要なものを購入する「浪費」は言わずもがな、不動産投資の場合でも、賃料収入(インカムゲイン)などや売却収入(キャピタルゲイン)などで投資額が回収されない投資は、ただの「散財」にすぎないのです。

それでは、財産を減らす「散財」をせず、財産を守る「節税」をするためにはどのようなことを心がければよいでしょうか?

まず、当たり前ですが「無駄なものは買わない」ことです。相続に詳しくない税理士さんなどは「相続税が減るから」と、ご自宅の建て替えを勧めたり、高価な電化製品の買い替えを提案したりします。もちろん、近い将来に買い替えが迫られるような場合には、その支出は将来の支出を減らすことから意味はあるでしょう。

しかしながら、取り急ぎ現在必要のないものを「相続税が減る」というだけで購入したりするのは、ただの散財にすぎませんので絶対にやるべきではありません。なぜなら、技術は常に進歩していますので、必要のない時には買わずに、必要に迫られてから買ったほうが通常、安くてよいものが手に入るからです。それを必要がないにもかかわらず購入を進めるというのは、ただの浪費にすぎないのです。絶対に取るべきではありません。

次に、不動産などの投資についてですが、投資は回収して初めて意味があります。「その投資が生み出す収入」と「投資によって所得税や相続税などの税金が減る効果」を加えても、投資額に満たないような投資は断じてやるべきではありません。まったく収益を上げない不動産を買って「税金が減った」と喜んでも、結局、財産を減らしていることに変わりないのです。

むしろ、税金で破産することはありませんが、借入をしたにもかかわらず投資の回収ができなかったりすると、それこそ破産だってあり得るわけです。2018年の『かぼちゃの馬車事件』※も、まさにこのケースに当てはまります。

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最終更新:8/22(木) 12:00
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