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子は欲しいけどお金が…という家庭に教えたいフランスの事情

8/22(木) 5:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

高卒と大卒では初任給が4万円以上変わり、生涯年収ともなれば4,500万円以上の差が開く(厚生省調べ)。それなら大学に行かせてあげたいと思うのが親心だが、日本人の平均年収は毎年減少、「子どもは欲しいけど、育てられるお金がない」と嘆くサラリーマン家庭も多い。国の助けは期待できないのか。フランスの制度に習う。

日本とフランスで異なる「税金の使い道」

平成30年度、日本の社会保障費が「329,732億円(約33兆円)」であると発表された。前年度比4,997億円のプラスだった。

 

上記データから見て取れるのは、日本の社会保障費において、「年金」「介護」に3分の1以上の費用が割かれているという事実である。もちろん、高齢者増加が背景にあることは今更語るまでもない。老後資金が底を尽きた高齢者たちが、更なる支援を求めている現実もある。

また、同データからわかるのは、児童手当等、子持ち家庭への支援の薄さだ。お金がないから子どもを産まないという話は多い。潤沢な資金さえあればもう1人欲しいんだけど……という声も聴く。

お金がないから子どもを産まない。結果、労働人口が増えず、相対的に高齢者の比率が上がっていく。人口減少・少子高齢化は併せて問題視され、その危機感はうんざりするほど語られている。国に蔓延する閉塞感は日ごとに増しているが、このような事態は何も日本に限った話ではない。

同じような状況下の例として、本記事ではフランスを紹介する。同国は高齢化社会への移行が最も早い国の1つとして知られているが、その一方で、フランスの出生率は1.92と、日本の1.44よりも大きく上回っている(平成30年版平成30年版内閣府「少子化社会対策白書」)。この背景には、政府主導の手厚い家族政策がある。

内閣府の報告によると、家族政策の予算は、フランスGDPの約4%にも相当する。国家を挙げて少子化対策に力を費やしているわけだが、それを下支えしているのは、大量の「手当」ある。特筆すべきものは、詳しく叙述した。

●家族手当

扶養すべき子どもが2名以上になった場合に支給される(子どもはどちらも20歳以下)。支給額は、世帯所得や人数によるが、以下のとおり。

●家族支援手当

20歳未満の子どもを対象に、下記の場合に支給される。片親のみの場合、月100.09ユーロ、両親とも不在の場合は月133.39ユーロが支給される。

・ひとり親世帯のケース

⇒両親のどちらかが死亡した場合

⇒両親のどちらかが認知をしない場合

⇒孤児を受け入れる場合

⇒両親のどちらか、あるいは両方が養育費を支払わない場合

●親付き添い日当

20歳未満の子どもが、大病を患ったり、事故に遭ったり、あるいは障害児であるなどして、親の付き添いが必要とされ、仕事を中断する場合に支給される。22日を上限に、カップル世帯で日42.97ユーロ、ひとり親世帯で 51.05ユーロ支給される。

※失業手当や就業自由選択補足手当等をすでに受給済の場合は、受給資格がない。

●出生(又は養子受入れ)一時金

●基本手当

●就業自由選択補足手当

●育児分担手当

●保育方法自由選択補足手当

●新学年手当

●家族補足手当

●障害児育成手当

●在宅親老齢保険

●住宅手当

「家族手当」の場合、受給のための所得制限ははない。たとえば子どもが2人いて、世帯所得が790万円以下の家庭など、日本では何も珍しくないが、フランスでは、一様にして15,000円ほどの手当を受け取ることができるのだ(1ユーロ=118円換算)。

話は少しそれるが、フランスの最低賃金は10.03ユーロと、世界的に見ても最も高い水準にある。同時に、低所得者向けの活動手当も引き上げられている(勤労収入のある18歳以上が対象。世帯、収入によってその額は変わるが、2019年に発表された平均受給額は月額で158ユーロ。日本円で約1万8000円ほど)。労働者・一般家庭への保障の手厚さは世界随一といえる。

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最終更新:8/22(木) 5:00
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