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甲子園のスターを尻込みさせる低迷・阪神の育成下手

8/22(木) 8:40配信

JBpress

 何ともパッとしない。阪神タイガースが21日、京セラドーム大阪で横浜DeNAベイスターズを相手に3―1で連勝。2カードぶりの勝ち越しを決めたが、借金は依然として「5」で素直に喜べるような現状ではない。首位の巨人とは21日現在で11.5ゲーム差の4位。3位のDeNAとは多少縮んだとはいえ、いまだ4.5ゲーム差に開いており、CS(クライマックスシリーズ)進出も厳しいままだ。

2018年11月、明治神宮大会に出場した際の星稜・奥川恭伸投手

 正直に言って、今の阪神は強くない。あえて厳しい言い方をするが、優勝できるようなチームでないことは素人でも分かる。

■ リーグ屈指の資金力を持つのに・・・

 しかし、それにしても不思議だ。セ・リーグ6球団の中でも上位に位置づけするほど親会社は豊富な資金源を持っているはずなのに、その強みがまったく生かされていない。「カネをかけるべきところが明らかに間違っている。この球団は昔からその傾向があったが、今のフロントはそれに輪をかけてズレていると言わざるを得ない。おそらく経営陣たちはタイガースの野球をきちんと見ていない人ばかりだろう。これではファンがどんどん離れていってしまう」と阪神の有力OBは嘆く。

 チーム編成の面で物足りなさを感じるのはもちろんだが、今の阪神に対して有識者から多々指摘されがちなのが優秀かつ経験豊富な指導者、スタッフの不足だ。選手を育成し、チームの屋台骨を支えていくためにも必要不可欠な指導者を迎え入れ、強いタイガースを作り上げなければいけないのは自明の理。カリスマ的存在になれるような実績を誇る指導者を招聘し、その人物を中心としたピラミッド型のシステムと命令系統を構築すれば「間違いなくタイガースは大きく変わるはず」(前出のOB)だからだ。優秀な指導者を招聘するとなると当然ながら〝それなりの費用〟もかかるが、ある程度の出血を覚悟しなければ再生の道はない。

 ところがタイガースの経営陣たちは〝それなりの費用〟の使い道も間違っているようだ。

 2015年オフに金本知憲氏に監督として大型契約でのオファーをかけ、三顧の礼で迎え入れた。だが、それも浅はかなプランニングであったことが露呈してしまった。金本氏にチーム再建を託したものの結果は伴わず失敗、2018年のシーズンをもって事実上の〝解任〟でクビを切ってしまったからである。

■ 金本前監督もある意味「犠牲者」

 元球団関係者は次のように打ち明けた。

 「金本氏は確かに2002年からタイガースへ移籍し『鉄人』として活躍した虎の功労者だが、引退後は指導者としての経験はなく、監督のオファーがあった当初、本人も難色を示していた。だが球団経営陣から『一蓮托生の覚悟でチーム再建を任せたい』と殺し文句を聞かされ、最終的には首を縦に振らざるを得なかった。要は外堀を埋められ、断れない状況に持っていかれたのだ。

 だが悲しいかな金本氏は、指導経験もないまま指揮官に就任したことで、〝時代に見合った正しいマネジメント〟ができる人ではなかった。冷静に考えれば、指導者経験のない人物にチーム再建を任せきるなんて自殺行為。本来なら無理矢理、監督をやらせる前にコーチに就任させ、ワンクッションを置かせるべきだった。でも経営陣は『金本氏は生え抜きではないにせよ大物OBであり、スーパースターなのでネームバリューも抜群。指導者経験がないのは、逆に考えればフロント側からコントロールもしやすい』と余りに安直な発想でオファーを急ぎ過ぎてしまったと聞く。そのような裏事情で監督を任せられてしまった金本氏もある意味で犠牲者と言わざるを得ない。

 だからチームが勝てず右往左往し出すと金本氏は成す術がなくなって前時代的な〝圧制〟をチーム内に敷いてしまい、結局は浮いた存在になってしまった。それで最後は球団経営陣たちから事実上〝ポイ捨て〟されてしまった格好なのだから、ある意味で気の毒な扱いだった」

 そんなゴタゴタのツケを支払わされる形で昨オフ、今の矢野燿大監督が二軍監督から昇格。当初は今季も続投予定だった金本前監督が〝解任〟され、矢野体制は新たなコーチ人事を熟考する時間的な猶予もなく、半ば急造内閣での見切り発車を余儀なくされたのだから、よく考えれば苦戦を避けられないのも当然といえば当然だろう。「金本体制下で今季も一軍スタッフとして残るはずだったコーチが金本氏の退団によって行き場を失い、契約の関係で未だファームに残っている」との話も聞こえて来ており、矢野監督も難しいかじ取りを強いられているようだ。

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最終更新:9/12(木) 7:50
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