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元でんぱ組.inc夢眠ねむがオススメする「旅行先でも読みやすい」文庫3選

8/22(木) 7:00配信

Book Bang

 夏になると新潮文庫にそわつく自分がいる。

 読書感想文をどの本で書こうか、と本屋を覗くのは夏休みの風物詩であった。

 あれも読みたいこれも読みたい、推薦図書は誰かと被っちゃうかなぁ、など悩むことが多い中で「新潮文庫の100冊」の棚にはかなりお世話になった。そこから更に1冊に絞り込むためウンウン唸って選んだ記憶がある。

 今でも「新潮文庫の100冊」のポップを見ると夏が来たなぁ~としみじみして、気付くと数冊抱えて帰る、そんな読書感想文のない夏も幾度となく過ごしている。

 私が文庫を買うとき、というのは「好きな単行本が満を持して文庫化されたので持ち運べる喜び」パターン、「タイトルと概要は知ってるけど未読なので読んでみよう文庫なら気軽だし」パターン、「今から旅行なんだけど空港や駅でつい本屋に寄ったら案の定読みたい本がある」パターンに分かれる。

 前者2つは厚みを気にせず買うのだが、最後の1つはそうはいかない。なぜ厚みを気にしているかというと、既に家から積読を数冊持ってきているのだ。この時点で重い。なんなら、たんまりダウンロードしてある電子書籍もある。それに、あまりにも長い作品を読み始めてしまうと途中で閉じられず、車窓から見える景色などそっちのけになってしまい、酷い時は二宮金次郎スタイルでも読みたくなってしまうほど集中してしまうので旅に向かない。

 ここで私は自分にルールを課す、旅先で買ってもいいのは「1cmまでの文庫」。

 今回は旅に連れて行った、1cm以内にぎゅっと詰まった文庫を紹介しようと思う。

 小川糸『あつあつを召し上がれ』、7mm。

 短編が7編収録されている。私は食べ物関連の作品に目がないのだが、小川糸さんの作品に出てくる食べ物は温度まで伝わる。まさにタイトル通りにあつあつ。しゅうまいの描写に口の中はホフホフし、ポトフがじんわり沁みる。“美味しそう”を突き詰めた感覚である官能も感じられてドキリとする。私の人生の節々にも象徴的な食べ物があるが、こうしてチャプターごとに食べ物がある人生をおくれるのは幸せだ。たとえそれがしょっぱい失恋でも、苦い別れでも。

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最終更新:9/11(水) 15:57
Book Bang

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