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東京―札幌が3時間台に? 進化し続ける新幹線開発史

8/23(金) 15:00配信

マネーポストWEB

 1964年、東京五輪の開催に合わせて走り始めたのが「夢の超特急」と呼ばれた「0系」新幹線だった。丸いフォルムの先頭部から「団子鼻」の愛称で親しまれた。

「車内にはサンドイッチやハムエッグなど軽食を提供する『ビュッフェ』がありました。1975年に博多まで開通した時には、食堂車が連結され、帝国ホテルなど一流ホテルのカレーやハンバーグも提供されました」(鉄道史研究家・白川淳氏)

 再び東京五輪が開催される来年7月、JR東海は、新型車両「N700S」を導入する。

「現時点の最新車両『N700A』から大きく進化したのは、『バッテリー自走システム』です。事故や災害により、トンネル内や橋の上で停電した際、安全に避難できる場所まで走らせることができる。全席に自由に利用できる電源用コンセントを設置し、リクライニングシートも改良されています」(白川氏)

 JR東海の浜松工場では、10月5、6日にN700Sの試験車両を見ることができる。

「年に1度、一般に工場を開放する『新幹線なるほど発見デー』を開催しています。浜松工場には日本で唯一、新幹線用の踏切が設置されていて、故障などで工場の敷地内に入る車両だけが通過します」(白川氏)

 2010年に「のぞみ」から引退した500系も、新大阪─博多間の「こだま」としてまだまだ現役で活躍中。500系は1997年にデビュー。当時の世界最速タイの時速300キロを達成した。

「500系はハローキティとコラボレーションし、ピンクのリボンがデザインされた車両も走っています。屋根が低く今乗ると狭く感じますが、特徴ある流線形は当時の最先端でした。ドイツやスペインの高速列車をデザインした著名な工業デザイナーが手がけています」(白川氏)

 JR東日本は5月に次世代型新幹線の試験車両「ALFA-X(アルファエックス)」を公開。東北新幹線の一部区間で走行試験を行なう。

「ALFA-Xで試運転を重ね、東北新幹線の最高時速360kmを目指している。初代0系の最高速度は210キロでしたから驚くべき進歩です。北海道新幹線が札幌まで開通する2031年には東京─札幌間が4時間を切るかもしれません」(白川氏)

取材・文■戸田梨恵

※週刊ポスト2019年8月30日号

最終更新:8/23(金) 15:00
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