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Art 特別展『三国志』~壁画から漫画の原画 武器まで配した仕掛けを楽しむ

8/23(金) 18:06配信

中央公論

 二世紀末から三世紀末にかけての中国は、群雄割拠を経て、魏・蜀、呉の三国が鼎立しやがて西晋に統一されるという激動の時代だ。その歴史書が『三国志』である。

 魏の曹操、蜀の劉備、呉の孫権といった皇帝の下には、英雄やすぐれた軍師が輩出した。とりわけ有名なのは劉備の軍師、諸葛孔明や武将の関羽・張飛であろう。彼らの活躍や三国興亡の歴史は人々に愛され、明・清時代には史実と創作を織り交ぜた小説『三国志演義』が登場する。この小説は我が国にも伝わり、今日でも漫画や人形劇、ゲームにも扱われて親しい存在となっている。

 本展では三国志の世界を立体的に展示しようと試み、関帝廟に描かれた関羽の物語壁画や『三国志演義』を絵画化した《三国故事図》でストーリーを追うとともに、一九七二年から八七年にかけて連載された横山光輝の長編漫画『三国志』の原画や、一九八二年から八四年にかけてNHKで放送された「人形劇三国志」の川本喜八郎が制作した人形などを随所に配置して『三国志』の物語をわかりやすくしている。その間に中国からの文物(作品)を配し、時代の臨場感を高める。

 また、二〇〇八年から発掘が始まった曹操高陵の墓の内部空間の一部を会場に再現し、曹操の巨大空間が体験できる。さらに、繰り返された戦いの空間を実感できる部屋もある。そこには大刀などの武器のほか、頭上には弩と呼ばれる弓から放たれたおびただしい数の矢をイメージした展示がされている。『三国志』の世界を立体的に楽しんでほしい。

2019年9月16日(月・祝)まで
東京国立博物館[平成館]
お問い合わせ ハローダイヤル03・5777・8600

最終更新:8/23(金) 18:06
中央公論

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