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米韓同盟揺らす文政権の頑迷

8/23(金) 18:05配信

Japan In-depth

【まとめ】

・GSOMIA破棄は米韓同盟の弱体化につながる。

・トランプ政権は破棄に対して「強い懸念と失望」。

・米では日本に対する批判はない。

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て見ることができません。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=47578でお読み下さい。】



韓国による日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄はアメリカにどんな影響を与えるのか――8月23日のワシントンでの懸念はやや意外なことに日韓関係のさらなる悪化よりも、米韓同盟への悪影響に向けられる様相となった。

トランプ政権としては韓国へのいらだちや落胆であり、文在寅政権への批判の高まりともいえそうだ。逆に日米同盟はさらに強化の道を進むようにみえるのが皮肉でもある。文政権は対日関係だけでなく、対米関係でもみずからを孤立と離反の方向へと追い込んだといえそうだ。

私はいまワシントンで取材しているが、日韓両国間のインテリジェンス共有の協定を韓国が破棄するというニュースはアメリカ側のニュースメディアでも大きな出来事としていっせいに報道された。ただしアメリカの一般国民がみな驚くという種類のニュースではなく、テレビでの扱いはごく地味だった。

しかしワシントンの国政の場、とくにアメリカの安全保障にかかわる関係者たちの間では重大なニュースとなった。

アメリカ国防総省のイーストバーン報道官は22日、韓国のGSOMIA破棄決定に関し「国防総省は文在寅政権がGSOMIAの更新を停止したことに対し強い懸念と失望を表明する」と言明した。同盟国同士の公式声明で「強い懸念と失望」の表明はきわめて珍しいほど強硬であり、トランプ政権の文政権への激しい憤慨までが感じられる反応だった。

同報道官はまた「われわれ(米韓日)の相互の防衛や安全保障のきずなの堅固さは日韓関係の他の領域での摩擦にかかわらず、確実に保たれねばならない」とも述べ、今回の韓国の措置がその「きずなの堅固さ」に逆行するという不満を明確にした。

同報道官はさらに「情報の共有は(日米韓が)共通の防衛政策と戦略を策定するのに必須だ」と指摘し、「アメリカと日韓が団結と友情をもって一緒に取り組めば(3国の安保の連帯は)一層、強力になり、北東アジアもより安全になる」と訴え、「日韓両国が速やかに対立を乗り越えることを促す」とも述べた。

トランプ政権のこうしたGSOMIA継続への強い期待はすでに複数の高官によって明確にされていた。だからこそ「懸念と失望」というわけなのだ。北朝鮮の非核化という戦略目標や中国の軍事脅威への対処という観点からも、いまの状況下ではアメリカが日本、韓国の両同盟国との安保上の結束を強めることが超重要だとするトランプ政権全体のコンセンサスは明白だった。その認識からの韓国への期待だったわけである。

トランプ大統領も8月9日、ホワイトハウスで記者団に対し、「韓国と日本はともにアメリカの同盟国なのだから良好な関係を保ってほしい。でないとアメリカを困難な立場に置くことになる」と述べ、関係修復を強く促していた。その関係修復の当面の象徴がGSOMIAの自動延長だったわけである。

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最終更新:8/23(金) 18:05
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