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ライオンズを引っ張る男・源田壮亮 投手にかける言葉がとにかくすごい

8/23(金) 11:00配信

文春オンライン

不安を抱かせた入団1年目の春季キャンプでの言葉

 プロ野球ファンによく知られているように、12球団のショートで源田選手を上回る人はなかなかいないと思います。

 今でも思い出すのが、入団1年目の春季キャンプです。チームのメニュー表を見ると、源田選手のところに「特守」と書かれていました。

 入団したときから守備力が評判だったから、「どんなにうまいんだろう?」って見に行くと、馬場(敏史)コーチが1メートルの距離からちょっと右に、左に、ボールを転がして捕る練習を20分くらいしているんです。特守なのに、馬場コーチは待てど暮らせどノックバットを握らない。

「基本です。社会人を出た子とはいえ、1年目なので基礎をやったまでです」

 馬場コーチにそう聞いた後日、源田選手にも聞きに行きました。

「捕球してから1塁に投げるまでのステップが、1、2歩多い。その分、送球が遅れてしまうんです」

 無駄な動きがあったので、それをなくすためにステップの練習ではなく、まずは捕る練習をしていたんです。

 さかのぼるんだ! 送球をよくするためには、捕るところを見直すんだ! プロってそんな細かいところまでやるの!? すげえな! って思いました。

 当時のライオンズはショートのレギュラーが決まっていなくて、ここを埋めることが急務でした。そんなときに「守備の人」として入ってきた源田選手が基礎練習をしていて、果たして3月下旬の開幕に間に合うんだろうか? 素人ながらに一抹の不安を覚えたのも事実です。

 さらに不安を抱かせたのは、春季キャンプのインタビューで「バッティングはどうですか?」と聞いたら、「周りの人から、『お前、やべえぞ』って直接言われているんで、やばいんだと思います。頑張ります(笑)」って言うんです。

 でも、そんな状況でも気負いはない感じがしました。もしかしたら、そこら辺が強みなのかなって。

 そんなところから源田壮亮を見始めて、いざ1年目のシーズンが始まったら、守備は堅実。今や日本を代表するショートです。バッティングもすぐに2番を任せられ、2年続けて打率2割7分以上を残しました。

 攻守ともに決して派手さはないけど、本当に堅実で安定感がある。源田選手の職人気質な感じが、チーム全体の守備力を上げている感じがするんです。そういう選手が一人いると、周りにいい影響を与えられるじゃないですか。

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最終更新:8/23(金) 11:33
文春オンライン

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