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私たちは「日本は先進国である」という概念を、一度捨てねばならないのではないか

8/23(金) 5:30配信

文春オンライン

 22歳の春、入社式の日、齢70歳くらいの会長から「お前ら女たちは結婚すればここを辞めるだろうから、それまではこの会社で面倒を見てあげます。男性社員は末長くよろしくな」的な祝辞をいただいたときには思わず会長室で暴れまわりそうになりましたが、ああいう認識の人たちが実権を握っている会社ではとくに、女性の社会進出はなかなか浸透しづらいだろうなあ、と。だからこそ、上層部の意識改革に重きを置いて「組織のあり方」を根本から変えていかないことには、「女性が輝ける日本」は実現が難しいと思うのです。

男女格差のみならず

「とりあえず形だけ整っていれば問題ないでしょう」みたいなことは他にもたくさんあって、例えば2020年に開催が予定されている東京五輪では、満を持して招致したはいいものの、気温が高すぎたりトイレの臭いがする環境で泳がされるなど、選手は命がけで試合に臨むことを余儀なくされています。ボランティアは炎天下の過酷な状況下で長時間働き、熱中症で死人が出るかもしれないのに「暑さ対策は自己管理」という始末です。鬼か。

 また、政府が長年掲げている「生産性革命」に関しても、なかなか内実が伴わない状況が続いています。公益財団法人日本生産性本部が発表した「労働生産性の国際比較2018」によると、日本の時間あたり労働生産性は47.5ドル。こちらもG7では、データ取得が可能な1970年から、48年連続で最下位という結果でした。

 少子高齢化が進む中で、未だに日本では長時間労働で、効率の悪い働き方を強制されるというのは、非常に深刻な問題です。今でさえどこの企業も人手不足で喘いでいるのに、近い将来、労働人口がどっと減り、介護が必要な後期高齢者が溢れてゆく社会を、日本はどうやって支えていくつもりなのでしょうか。20代の私からすればこの先、まだ40年以上も働いて税金を納めなければならないわけですが、このままでは、日本が破綻する未来しか見えず、早くどうにかしなければ、と日々焦燥感に駆られています。「残業こそが正義」みたいな風潮、無駄なことしかないし、効率悪いし、本当に早くなくなってほしい。

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最終更新:8/23(金) 5:30
文春オンライン

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