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関西弁キャラでブレイク中、ファーストサマーウイカ「流れ着くところで、風の吹くままにやってきた」<インタビュー>

8/23(金) 20:30配信

ザテレビジョン

“毒舌関西弁キャラ”で突如、バラエティー番組の世界に現れたファーストサマーウイカ。今や“次世代バラエティークイーン”との呼び声も高く、ドラマ「凪のお暇」(TBS系)では連ドラ初レギュラー出演を果たし、ますます活動の幅を広げている。

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タレント、女優、アイドルとしてマルチな才能を発揮する彼女の根底に流れる仕事観とは。現在の活躍の原点となる上京以前のエピソードから、ドラマ撮影時のこだわりまで語ってくれた。

■ 「毎回違う役で出るのは光栄」

――「凪のお暇」見ました。面白いですよね。

面白いですよね!これ絶対当たる!って1話を観たときに思いました。これはいいの出させてもらった!って(笑)。もともと原作のファンだったので、1話は私何の役かな?って思ったら「ヤオアニ(八百屋のアニキ)の店員で!「マジか!ヤベェ!」って(笑)。

あのシーンって原作では「凪、自分の気持ち言えるようになったんだ」っていう大事なところなんです。あまり店員を気にして読んでいなかったのですが、よく見たら結構似てるかもって(笑)。特に第1話の役は決まったとき「来たー!」って思いました。

――来たー!(笑)

似てるって思いましたね。メイクさんが作り込んでくださるのもあるんですけど、かけ離れた職業、例えば医療系とか法律系だと、自分が生きている世界と遠いのでしっかりと役作りをしなければいけないですけど、八百屋でバイトするギャルというのは、身に覚えがないとは言えないというか。

――日常に近い。

そうですね。キャラクターとしても気の弱いギャルみたいな、ギャップがあるところも自分と近いなと。第1話って緊張するので、この役を最初にいただけてよかったなって思いました。

――毎回違う役っていうのが。

こういう出方をさせていただくっていうのは光栄です。よく、個性派俳優さんが毎回違う役で出る、例えば佐藤二朗さんとか松本人志さんとかが同じ作品に何度も違う役で登場する、みたいな。それは確固たるポジションのある方がされると、「また出てきてくれた!」って見てる方もうれしいと思うんですけど、誰も知らない私が毎回出ても、面白いとかあるのかな?っていう不安は最初ありました。「あれ?この人、こないだも出てなかった?」って、私のことを知らなくても、そういう楽しさとかはあるのかな。

――続けて見てて、気づく人もいると思いますし

6話、7話ぐらいまで観て、「この人全部にいるの?なら、もう一回最初から見てみようかな」とか思うきっかけになってくれてもうれしいし。

今、ドラマもSNSでの宣伝が大事だったりするじゃないですか。写真だったり、拡散力とか。「あれ、この人、前も出てた!」ってSNSで伝えたくなるというのも今のドラマには大事なことなのかなと思って、そのギミックの一つの要素になれたのであればうれしいです。

■ 「裏設定を作って楽しんでいる」

――1話と2話だけでも全然雰囲気が違ってましたし。

そうですよね。私も台本読んでセリフがある場合はきちんとイメージできるんですけど、本当にセリフがほとんどない役もあります。現場に行って、役のイメージを共有してもらって衣装さん、メイクさんがこんな髪型がいいねとか、いろいろ私を軸にキャラクターを構築してくれるので、毎回遊べるので、裏設定をして楽しんだりしています。

例えば、第4話に出てきたギャルはちょっと内股で、つーちゃん(益若つばさ)に憧れて田舎から出てきたけど周りと波長が合わなくて、ちょっと時代遅れのギャルみたいになってる、とか。そういう細かい設定を考えて。

原作にも出てこないキャラになると想像の世界なので、別にほかの人に伝わらなくても、自己満足でもいいから、このキャラクターはこんな風に生きてるんじゃないかなって、設定を作って、それでセリフを言わせてもらったりとか、見切れる時にもちょっとした表情を作ってみたりとか、そういう役作りの楽しさがあるので、それは毎回私も楽しみにしています。

――どんな風に出てくるのか注目度も高まると思いますけど、普通のドラマと違って事前にあまり役作りできない感じがありますよね?

そうなんです。あんまり深くやっても、というのがありますね。でも、クラブのシーンで登場するとしたら、クラブに来る女の子はどういう状態でいるんだろう?とか、3話は婚活パーティーの司会者なんですけど、昔はミスコンとかめっちゃ応募して、だけど、30超えてから自分はダメかもしれないと思ってMCの仕事を増やしたら異様に板について、そのままMCを本業にしてるとか、勝手な想像を膨らまして。でも、そこにギャグで存在してるみたいにはなりたくないんです。

やっぱり「凪のお暇」というお話があっての役なので、凪ちゃんも黒木華さんも、同世代なんですね。すごくリアルなんですよね。描写が。空気を読むとか、人間関係、恋愛全てがすごくリアルだけど、それをポップに描いてる作品だと思うんですけど、そこにコントで出てくる出オチのキャラみたいなるのは違うから、凪ちゃんの周りには面白い人が集まっていて、こんな面白い世界が広がってるんだよっていう一員でありたいと思うので。

――連ドラの中の一人なので。

はい。なので、「こういう人いるんだよ。わかるわぁ!」ってぐらいの説得力が出るように、自分で髪型とかも含めて、自分でもいろいろ考えていきたいなと思っています。本当にありがたいです。こんな役をいただけることって、普通の役者さんでもあまりないと思うので。

話によって違う監督さんだったりするんですけど、「今日も期待してます!」とか謎のプレッシャーをいただいて(笑)。でも、現場の人がクスッと笑っていただけるものを目指したいし、そこからさらにお客さんの印象に残って、今回この役なんだ!見つけた!って、「ウォーリーをさがせ」で見つけた時のアハ体験みたいな、お子さんとかとも一緒に見てもらったらいいなと思います。

今、TVerで、見逃し配信もあるので、「もう一回見てみよう!」って楽しんでもらうのもうれしいなと思いますね。「ここだったのか!」って。

■ 大阪での劇団員時代を語る

――もともと、高校を卒業してすぐに劇団に入られたということなので、役者、女優というのに興味があったのかなって思ったんですけど。

実はそれが、そういうのがなく。女優さんになりたいっていうのはゼロではなかったんですけど、高校の時にバンドをやってて、ドラムだったんです。ギターやボーカルがお客さんの方に煽りに行くのを、私は動けずに黙々と叩いてた時に「ちょっと今、私のおいしいところやのにかぶっとるがな!」とか「いいなぁ、ソロで前に出て行くの楽しそうやな」っていうのがあって(笑)。ちょっと動けるものもやってみたいなって。歌も歌ってみたいし、ちょっとお芝居やってみようかなって。

――バンドとは違う表現をやってみたいなと。

そうなんです。学校に行ったりしようかなって思ったんですけど、母親も「あんた、劇団に入ったらええねん。場数や場数!」っていう親やったんで、一回もみたことの無い劇団に応募して(笑)。「大阪 劇団」で検索してみて一番上に出てきた劇団のオーディションを受けに行って、「作品は見たことないんですけど」って、失礼な話なんですけど。

――今思えばね(笑)。

そう、今思えば、失礼な話なんですけど、ありがたいことにとっていただいたので、5年くらい劇団で演技をやらせてもらっていたので、あまりドラマとか映画とか、ほとんど見ない方でしたし、お芝居とかもってのほかで。

――劇団ではどんな役を?

だいたい怒ってましたね(笑)。プッツン系が多かったです。それこそアイドルの役とか。若い女子が劇団員に少なかったというのもあったんですよね。関西小劇場って言われてたところだったので、18とか19ぐらいの女の子って全然いないので重宝してもらえたんですけど、22とか超えたあたりからいろんなところでやってみたいなというのを感じて。

――視野を広げてみようかと。

はい、それで東京に出て行こうかなって。

――それが2013年の春ですね。

そうです。上京して、ぼちぼち頑張って行こうかいなって思っていた時に、たまたまアイドルのグループの募集があって、そのグループの曲、1曲も知らないけれど、とりあえず受けに行ってみようかなって。

――そういうタイミングで募集があったというのは何か縁があったのかもしれないですね。

そうかもしれないです。常にそうやって縁でつないでいただいてて、お芝居をやってる時も大人計画が好きで、芝居を始めてから。大人計画をきっかけに舞台っていいなって思えたので、バンド、グループが楽しいとか、そういう演劇とバンドというのが近かったりして、演劇に行くことがあって、そこで知り合った人のつてで東京に行くことになったり、やっぱり人がずっとつないでくれてて。

今、アイドルっていう職業に就いてからも、ちょいちょい舞台とか、そういうお話を人の縁から継続的にいただくことがあって、ひょんなことからバラエティ番組に出させてもらって、そのバラエティも自分的にも楽しいすごくいい収録だったんです。それも一回だけの出演で終わってもおかしくないところで、いろんな方が面白かったよって言ってくださって、いろんなところに呼んでくださって。

テレビの世界って汚いというか、ちょっと怖いイメージがあったんですけど(笑)、本質はみんなで大人数で一つのことを、時間とお金と情熱をかけて何かを作るというのはバンドも劇団もアイドルもテレビも全部一緒なんですね。エンターテイメントを作る世界が私は好きだなって思うし、それをつなぐ人と人との縁だったり、交わりが好きなんだなって思ったので、だから肩書きとかにはこだわりがなくて、なんでもいいんです。

――なるほど。

ただ現場にいることが喜びだし、楽しいので。それぐらい縁とかを大切にしたいと思っているので、裏切りとかに対してはボコボコにしたいぐらい腹が立ちますし、でもいいものができたら、「ここにいれてよかった!生まれてきてよかった!」って感動するので、そういう作品作りに携わっていけたらいいなって思います。「凪のお暇」は初めてのレギュラー、連ドラレギュラーですけど、こんな素敵な作品、こんな素敵な現場に入りこめるっていうのはすごくうれしいなって思います。

■ 「バラエティーは戦場、バトルという感じ」

――今、ちょっとしたきっかけで転機となって広がっているので、一つに絞るんじゃなくて、やれることをどんどん挑戦していきたいという感じなんですね。

時代もあるかなって思うんです。TwitterやInstagramからスターが生まれることがありますから。もちろん好きなことを突き詰めて行くっていうのは大事なことなんですけど、私はのらりくらり流木のように流れ着くところで、風の吹くままにやってきたので、それはそれで私のスタンスというか、やり方にあってると思うんです。「凪のお暇」のお暇をいただいて人生を広げるみたいな選択もありつつも。

――気持ちを切り替えて。

そうそう。いろいろあると思うんですけど、逆に人の縁をたどっていけば、自分に合う人だったり、自分を助けてくれる人、あるいは自分が助けてあげられる人にたどり着いていったりして、そういうのがお仕事になっていくのが私は幸せだなって思うので、気持ちよく、楽しく。

――バラエティー番組だと、音楽活動や女優業よりも素のウイカさんが見られるんですか?

素じゃないですよ!(笑)試されてるって感じですかね?

――ドラマとは違う感じで撮影に臨まれてると思いますけども。爪痕残すとか。

昔から応援してくれてるファンの方が、「今日も爪痕残してね!」って、そういうプレッシャーを与えてくるわけですよ。「毎回爪痕残してたら爪削れて無くなってまうわ!」って(笑)。

それぐらい期待してもらえてるのもうれしいし、バラエティで知ってもらって、バラエティーに呼んでもらえるというのもあると思うんですよね。バラエティはどこよりも緊張感がある現場なんですけど、やっぱり戦場、バトルという感じがあるので、そこで鍛えられつつも、皆さんに知ってもらって、ドラマを見て「お芝居もできるんだね」とか「もともと役者だったんだ」とか、普段の言動だったり行動も理解してもらえたりすると思うので、私を知ってもらうきっかけになればいいなと思っています。

(ザテレビジョン・取材・文=田中隆信)

最終更新:8/23(金) 20:30
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