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張本勲「通算3085安打の後悔」/プロ野球20世紀の男たち

8/24(土) 11:05配信

週刊ベースボールONLINE

史上最高打率を決めた“必殺技”

 以降4年連続で首位打者。70年は当時の歴代最高となる打率.3834での戴冠だった。全方向に打ち分ける“スプレー打法”が武器だったが、新記録を決めたのはセーフティーバント。周囲から「卑怯」と言われて封印していた、いわば“秘密兵器”だった。

 76年に巨人へ移籍。親友の王と“OH砲”を組んで、長嶋茂雄監督の初優勝、リーグ連覇に貢献する。80年にはロッテへ。5月28日の阪急戦(川崎)で、本塁打で通算3000安打に到達。最愛の母が球場に来ており、その目の前での快挙に、珍しくヘルメットを放り上げて喜びを爆発させたが、「打たれた投手に失礼。恥ずかしい。非常に後悔しています」と悔やむ。後悔は、それだけではない。翌81年、通算3085安打を残して引退したが、

「あのとき、こうすればよかった、ああすればよかった。なんであのとき、遅くまで飲んでしまったのか。なんであのとき、女の子と遊びに出かけてしまったのか(笑)。人間は誘惑に弱い。楽したいというのが心のどこかに必ずある。それに打ち克たなければならない」

 それでも、通算打率3割、300本塁打、300盗塁の“トリプルスリー”を残したのは唯一。通算打席は1万1122を数えるが、

「楽しくて打席に入ったことは1度もない。必死に打ちにいった。ただ、力だけでも技術だけでもダメ。運も必要。体調20パーセント、運20パーセント。残る60パーセントが力、実力。そう思っています」

写真=BBM

週刊ベースボール

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最終更新:8/24(土) 12:10
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