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かつてターボ車の代名詞だった「ターボラグ」が今のクルマから消えたワケ

8/24(土) 7:02配信

WEB CARTOP

ダウンサイジングターボなどの技術によりラグが減少

 ターボチャージャーは、エンジンの排気ガスの力でタービンを回し、コンプレッサーで圧縮した空気をシリンダーに送り込むシステムなので、ターボがしっかり過給圧を発揮するためにはある程度のエンジン回転数が必要になる。したがって、低回転からアクセルを踏んで、ターボが効きだす回転数になるまでは若干のラグがあり、これが一般的にターボラグと言われている。

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 しかし、最新のクルマではほとんどこのタイムラグを感じることがなくなってきた。というのも、最近のターボ車は、ダウンサイジングターボを中心に、少ない排気エネルギーでも効率よく回転する、レスポンスのいい小径タービンを採用しているというのが大きい。

 こうしたターボに直噴技術や、可変バルブタイミング機構、可変バルブリフトなどを組み合わせることで、エンジンの最大トルクを1500回転ぐらいで発生している。アイドリングだって800~900回転ぐらいなので、走行中ならちょっとアクセルを踏んだだけで1500回転ぐらいにはなる。

GRスープラからもターボラグは感じられない!

 これは燃費重視のダウンサイジングターボだけでなく、最新のGRスープラにもいえること。GRスープラの3リッター直6ターボは、1600~4500回転まで51.0kg-mという最大トルクをキープし続けている。

 最大トルクが1500回転、1600回転といわれても、体感的には2000回転ぐらいからターボが効いてきたと実感できるケースが多いが、NAエンジンだって2000回転未満のレスポンスは大したことがないので、「ラグ」とまでは言い難いレベル。

 しかも、AT車ならどんどん多段化が進んでいるので、加速しようとアクセルを踏み込んだ途端にシフトダウンするので、ターボが効きだす回転数になるまで時間はかからない。

 また、ホンダなどは、電動ウェイストゲート付きターボチャージャーをシビックやN-BOXなどに採用。低負荷時には、ウェイストゲートを開いてタービンをあまり回さないようにして、ポンピングロスを減らし、燃費を向上。と同時にウェイストゲートを制御の細かい電動化にすることで過給レスポンスを高めている。

 反対に、スイフトスポーツのように、「ノーマルクローズ制御」といって、あえて低負荷時でもウェイストゲートを閉じっぱなしにすることで(ひと昔前のターボは、過給圧が上がりすぎるのを防ぐために高負荷領域だけウェイストゲートが開いた)、レスポンスを優先させている例もある。

 このように、ターボチャージャーというシステムの仕組み上、ターボラグがゼロになることはありえないのだが、ターボ周辺の技術の進歩によって、いまのターボ車は扱いやすく、燃費とパワーを両立させ、トータルとしてみたときに、ターボラグはあまり気にならないほど僅少なレベルになってきたというわけだ。

藤田竜太

最終更新:8/24(土) 21:47
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