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福祉受給者は締め出し? トランプ新移民規制の衝撃

8/24(土) 16:03配信

ニューズウィーク日本版

<トランプ政権が永住権やビザの審査を厳格化する方針を発表──厳し過ぎる規制がもたらす思わぬ副作用とは>

アメリカの移民当局がグリーンカード(永住権)やビザの申請を審査する際、「公共の負担」になる可能性が高い人を排除しようとするのは、今に始まったことではない。

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1999年に当局が発表した指針では、「主に政府の支援により生計を立てている人」および将来そうなる可能性が高い人を「公共の負担」になりそうな人と定義している。ただし、この指針では、メディケイド(低所得者医療保険制度)などの公的扶助を受けていても影響はないと明記していた。

トランプ政権が8月12日に発表した新しい移民規制では、「公共の負担」になりそうな人の定義が拡大される。「直近36カ月の間に公的扶助を延べ12カ月以上受給」していれば該当するものとされた(2種類の公的扶助を1カ月ずつ受給した場合は、延べ2カ月と計算される)。

しかも、審査で考慮される公的扶助の範囲も広げられた。連邦政府、州政府、地方自治体の現金給付だけでなく、これまで対象外だった医療支援、食料支援、住宅補助の一部も含まれるようになる。

規則変更の影響を受けるグリーンカード申請者とビザ申請者は、既にアメリカ国内に居住している人だけで約100万人に上る。新規制は10月15日から実施されることになっている。

これに対しては、リベラル派を中心に反対の声が上がっている。14日には、新規制の差し止めなどを求めて13州の司法長官が裁判を起こした。

新規制の下では、メディケイドや食料支援、短期の住宅補助を受けている人は、職に就いていても「公共の負担」になりそうな人と見なされる。しかし、これらの人たちは、主に政府の支援により生計を立てているわけではないと、13州は指摘する。高齢者を除けば、メディケイド受給者の50%以上が職に就いていて、80%近くは世帯の少なくとも1人が職を持っている。

<トランプ再選戦略の一環>

月々の平均で見ると、アメリカの人口の20%以上は何らかの公的扶助を受けている。ところが、新規制が実施されれば、合法的に公的扶助を受けている移民たちが市民権を取得する道が閉ざされてしまう。

新規制の導入後は、グリーンカードの取得やビザの更新に悪影響が及ぶことへの不安や制度への誤解などにより、公的扶助制度の利用を避ける移民が増加すると、13州は指摘している。

「連邦政府と州政府の食料支援や医療支援などの利用を見送ったり、利用をやめたりするケースが増えれば、多くの勤労者階級の移民世帯の健康状態が悪化し、生産性も低下する。救急医療を利用する人が増え、経済的苦境に陥ったり、ホームレスになったりする人も増える。そうなれば、州政府の負担はかえって増す」というのだ。

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最終更新:8/24(土) 16:03
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