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外資バリキャリ金融女子がワンオペ育児で身体を壊さなかった理由

8/24(土) 8:01配信

現代ビジネス

 某外資系投資顧問に勤める川村真木子さんは、高校生のお嬢さんがいる。つい最近再婚し3人家族になったが、シングルマザーとして長く子育てもしてきた。金融から政治、スポーツに生活まで本音を鋭く語る「長文社会派インスタ」が人気の川村さんが分析する「日本女性を巡る働く環境」の現状とは。

子連れの妻をDr.なのか疑う日本「残酷なキャリア環境」

家事も子育ても手を抜かないなら仕事続けてもいいわよ

 「家事も子育ても100%手を抜かないなら仕事を続けてもいいと思うわよ」

 これは私のバリキャリの友人が義理のお母様に言われた一言。その一言を放ったあとにそのお義母様はこうも付け加えた。

 「私はあなたの能力を買ってるの。あなたは家庭だけに埋もれる人ではありません。だからこそ誰からも後ろ指刺されないように家事も育児も普通の主婦の倍こなすのよ。私もいつでも助けに来てあげるから頑張りなさい」

 義理のお母様は友人のことを心の底から可愛がっていて、きっとお義母様なりの暖かいエールを送ってくれたのだ。でも私はその話を聞いた時、なんだか複雑な気持ちになってしまい友人にかける言葉がなかった。友人は素直にお義母様のエールを喜んでいたし、感謝していた。そして期待通り、家事も育児も手抜きせず、更に仕事でも結果を出そうと文字通り奮闘していた。

 そして彼女は倒れた。それこそ文字通りオフィスで倒れ、救急車で運ばれて大事には至らなかったけど、しばらくして退職した。

「すべて完璧なら」が免罪符だった

 男性と同じプロフェッショナル枠で会社に採用され、更に家事も育児も完璧にこなしてこそ「働く免罪符」を貰えた時代があった。そんな壮大なプレッシャーを女性に与えて一体何がしたかったのか。そもそも働いて結果を出すこと、出し続けることがめちゃめちゃ難しいのに、その上何をさせるの? 
 社会っていうものは時々とんでもなく残酷で、とてつもなく非常識で不可能な課題を一ミリの悪気もなくぶっ込んで来る。だからマイノリティがマジョリティの「普通」を生きることは初めから過酷だし、それこそ間違った努力を重ねてしまうと心や体が悲鳴を上げ、レースに参加することすら難しくなってしまう。

 今、企業も政府もマイノリティであるプロフェッショナルの女性が活躍出来る職場環境を整えようとあの手この手で策を練っている。以前働いた外資系投資銀行には「women’s network 」という組織があった。女性同士が定期的に集まってお互いをサポートし合うのだけど、それを見た男性陣の中で必ず「なぜメンズはないんですか」「逆差別だ」と言い出す輩が出てきて頭が痛かった。

 日本の殆どの職場で男性は圧倒的な強者であり、圧倒的なマジョリティ。マジョリティはただそこにいて息を吸ってるだけで暮らしやすいように設計されている。そんな環境で「men’s network 」など立ち上げてどーすんの? 賭け雀でもするつもり(……? )

 男女で語ると分かりにくい場合、人種要素を持ち出すことにしている。例えばアメリカで白人がラテンアメリカ人ネットワークや黒人ネットワークを逆差別とし、白人ネットワークを立ち上げたらどうだろう。あの社会で圧倒的な強者である白人が集まって何すんの? と言いたくなりますよね。

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最終更新:8/28(水) 10:10
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