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「アマゾン火災」がここまでヒドくなった理由

8/24(土) 12:30配信

東洋経済オンライン

 コロンビアのエル・ティエンポ紙によると、ドイツやノルウェーは、生態系存続にとって非常に重要なアマゾンの大部分を占めるブラジルでの火災は、ブラジル政府による管理不足にあるとみて、数年前から資金援助を実施。が、今年1月にブラジルでボルソナロ政権が発足してから状況が悪化していることもあり、警告を発する意味で最近資金援助の中断を決めた。

 これに対してジャイール・ボルソナロ大統領は、「私はチェーンソーのキャプテンと呼ばれていたが、アマゾンに火をつける(ローマ帝国の)ネロにされてしまった。言っておくが、今は『ケイマダ(焼き畑)』の季節である」とコメント。そして「(火災に関して)新たな、操作されていない情報を私は待っており、それが憂慮されるべきものであれば発表する」と述べており、今のところ鎮火に対して何の策も講じていない。

■新政権で森林伐採ペースが加速

 現時点でブラジル環境省は、環境省がアマゾン地帯の北部と、中央から東部にかけて広い範囲で乾燥していることが火災の主因だとしているが、これにブラジル国立宇宙研究所(INPE)は反論。同研究所のアルベルト・セッツァー氏は取材に対して、「今年の気候に異常はない。雨量も例年よりいくぶんか少ない程度だ」と、火災原因が焼き畑による延焼や乾燥であるとの見方を否定。「乾燥は火が広がる原因にはなるが、そもそも(火を)始めたのは人間だ」との見解を示している。

 社会活動家のベノ・ボニーリャ氏も、アマゾン火災は人災であると断言。ボルソナロ大統領が、アマゾンの管理を緩くしたのが原因だと指摘している。

 ブラジルはもともと、過去の大統領時から遺伝子組み換えサトウキビや大豆の生産量増大に向けた農地拡大や資源開発などのために、森林伐採を進めていたが、ボルソナロ大統領が就任してから伐採ペースが加速。現地メディアによると、同氏はもとより、アマゾンは産業発展に利用するべきだとの考えが強く、同氏が大統領についてからは開発業者が一斉にアマゾンにやってくるようになった。開発過程でで伐採した木などを燃やす作業があり、これが十分管理されなかったため火災が多発していると報じている。

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最終更新:8/25(日) 13:46
東洋経済オンライン

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