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ギリギリ捕れそうな前のライナーには突っ込む? 止める?/元ソフトバンク・柴原洋に聞く

8/25(日) 11:01配信

週刊ベースボールONLINE

読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は外野守備編。回答者は現役時代にゴールデン・グラブ賞を3回獲得した、元ソフトバンクの柴原洋氏だ。

【動画】SB・釜元、センター前の打球に思い切って突っ込むも…

Q.高校でセンターを守っています。ギリギリ突っ込めば捕れそうなライナーが飛んできた場合、体に当てて落とすのか、頭から突っ込むのか、足から突っ込むのか迷います。足と守備には自信があるほうです。どうするのがベストでしょうか。(神奈川県・15歳)
A.100パーセント確実に捕れるという確信がある打球と、この1点で終わりという以外は止めることを最優先に

 これは難しい問題ですね。守備に自信がある選手ほど、「捕ってやろう」という気持ちが強く、突っ込んでいってしまいがちなケースの打球ですが、もちろん、その積極性は買いたいものの、何が何でも突っ込んで捕るという考えは危険です。このようなケースで大切になってくることを説明する前に、打球の質による基本的な対処の仕方も違いを紹介します。

 捕球を前提にして説明しますが、強いライナーであれば、頭から一直線に突っ込んだほうが良いでしょう。足からのスライディングキャッチよりも勢いがついて距離が出ますし、ギリギリの球際で手(グラブ)を伸ばすことができるからです。やや緩やかな放物線を描くハーフライナーのような打球であれば足からのスライディングキャッチのほうが確実です。

 ただ、頭から突っ込む場合、低い姿勢からうまく、スムーズに入っていく必要があります。高いところからドンと落ちてしまうと、胸への衝撃が大きく、また、さまざまな個所をケガする可能性があるからです。余裕があるのであれば、足からのほうがケガのリスクは減りますね。

 これを頭に入れた上で、質問への回答ですが、ここでまず考えるべきは状況ではないでしょうか。ランナーがいるのかいないのか、あるいは点差が開いているのか、接戦なのか、イニングはどうかを考慮しなければいけません。また、突っ込んで後ろにそらしてしまった場合にどうなってしまうのか、その最悪の事態まで頭を働かせてから、自分はどうするかを判断するべきでしょう。

 仮に最終回で走者が二塁もしくは三塁にいて、この1点で試合が決まってしまうというサヨナラ機では、何が何でも突っ込んでいってアウトにするべきでしょうし、1点リードしているような状況であれば、後ろにそらして打者走者を得点圏に進めさせないことを第1に考えるべきで、この場合は同点もやむなしです。

 僅差でかつイニングに余裕があるのであれば、最悪でもシングルで止めることを考えて、足から突っ込む(これでも体に当てることができます)か、もしくは突っ込むことはギリギリのところで自重して、体に止めるべきでしょう。つまり、100パーセント確実に捕れるという確信がある打球と、この1点で終わりという以外では、ボールを止めることを最優先にしてください。

●柴原洋(しばはら・ひろし)
1974年5月23日生まれ。福岡県出身。北九州高から九州共立大を経て97年ドラフト3位でダイエー(現ソフトバンク)入団。11年現役引退。現役生活15年の通算成績は1452試合出場、打率.282、54本塁打、463打点、85盗塁。

写真=BBM

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最終更新:8/25(日) 11:01
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