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俳優・横内正 俳優座で、僕の上には常に加藤剛がいた

8/25(日) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 フリーになって、商業演劇にも出演するようになりました。おかげで新劇一辺倒の固まった人生よりも、人生が開けたと思っております」

 退団後は蜷川幸雄演出の公演で、同じく俳優座を退団した先輩・平幹二朗と共演してきた。

「僕は僕なりの言葉へのこだわりを持っています。そういう面で範たるべき人が平幹さんだということは事実ですね。

 口跡の良さや発声。シェイクスピアを演じるために生まれてきたような稀有な俳優です。感情が高揚していても、セリフがロジカルに流れる。どこをどう粒立てて相手に分かってもらいたいのか。その力点について俳優としての解釈が明確に伝わってくるんですよね。

 しかも、それをことさらアピールするのではなく、うまく包みこんで平幹さんの世界に僕たちを誘ってくれる。平幹さんと芝居しながらそういう触発をされることで、役者をやっている実感を得ることができました」

●かすが・たいち/1977年、東京都生まれ。主な著書に『天才 勝新太郎』『鬼才 五社英雄の生涯』(ともに文藝春秋)、『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮社)など。本連載をまとめた『すべての道は役者に通ず』(小学館)が発売中。

■撮影/黒石あみ

※週刊ポスト2019年8月30日号

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最終更新:8/25(日) 7:00
NEWS ポストセブン

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