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本当にあった奇跡の生還劇8

8/25(日) 22:20配信

エスクァイア

 命は儚(はかな)く、一方で信じられないほど力強いものです。私たちは想像もつかないような恐ろしい状況に置かれる可能性がありますが、そこから抜け出して生き延びるためのとてつもない力と意思も秘めているのです。

 ちょっとした技術や強い覚悟、そして運があれば、人は信じがたい困難に立ち向かって生き残ることができるのです。海の果てや海底、分厚い流氷や絶望的な孤独から見事生還した人たちをご紹介しましょう。

タムルアン洞窟の遭難事故(タイのサッカーチーム)

 2018年6月、練習を終えたタイのサッカーチームの選手とコーチ12人が、タイで最も深い洞窟のひとつであるタムルアン洞窟に探検に行くことにしました。

 当時11歳から16歳の少年と25歳のコーチは水の中を入っていき、洞窟探検を開始します。しかしまもなく、洞窟内に鉄砲水のように雨水が侵入し、チームは4キロ奥の岩棚まで流されました。入り組んだ洞窟内には水が入り込み、少年たちは17日間に渡って洞窟内に閉じ込められてしまったのです。

 最初の9日間は食料もなく、鍾乳石から垂れる水滴で渇きをしのぎました。しかし、彼らはただ座って助けが来るのを待っていたわけではありませんでした。

 閉じ込められたと気づくと、少年たちは外に出られることを願いながら、交代で洞窟の壁に4.9メートルほどの穴を掘りました。体力を温存し、食べ物のことを考えないようにするために瞑想もしました。そして、洞窟に入ったイギリス人ダイバーによって発見されることになったのです。

 全員の無事が確認されましたが、そこから救出活動は難航します。タイの海軍が洞窟に入って少年たちに物資を届ける中、彼らを安全に救出する方法が議論されました。そして3日かけて、選手とコーチ全員が一人ずつ救出されることに…。

 少年たちはダイビングマスクを装着し、2名のダイバーの間につながれて、何時間も入り組んだ洞窟の中や狭い隙間を泳がなければならないという非常に困難な救出でした。しかし集まったタイの海軍と世界中のダイバーにより、全員が無事に救出され、日常生活に戻ることができたのです。

 残念ながら、救出活動中に海軍のダイバー1人が命を落としました。

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最終更新:8/25(日) 22:20
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