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相談員が毒母の知人で、相談内容をバラされた!守秘義務を破った相手に罰則は与えられる?

8/25(日) 19:01配信

Suits-woman.jp

弁護士・柳原桑子先生が、堅実女子の相談に応える連載です。今回の相談者は晴美さん(仮名・29歳・IT関連会社勤務)。

「先日、ある女性支援NPOの相談窓口に行きました。私はずっと、母の強い支配の結果による、自傷、愛着障害、摂食障害など様々な症状に悩んでいます。

今回、恋人からプロポーズされ、過去の自分を何とかしたいと思いました。『秘密は守ります』と書いてあったので、さまざまなことを相談したのです。

しかし、その相談員の方が、私の母親の友人。母から私のことをよく聞いており、変わった苗字ということもあり、母に連絡し、私の相談内容を母に伝えてしまいました。これにより、ただでさえ大変な親子関係がますますこじれてしまったのです。

NPO団体の代表に苦情を言い、恋人にも相談して市役所に苦情を出しました。団体に経緯を説明してほしいと言ったのですが、『本人は言っていないと言っています』の一点張り。何度も苦情を言ったら、その相談員の方が退職してしまいました。

この場合、私はどのようにアプローチすればよかったのでしょうか。

そもそも守秘義務とはだれが決めた約束で、これを破ってしまったらどのような罰則が科せられるのでしょうか。

またこのような無料相談の場合、守秘義務がカバーする範囲は、一般的にどこまでなのでしょうか」

弁護士・柳原桑子先生のアンサーは……!?

有料・無料にかかわらず、人が秘密にしたいと思う事項に触れうる立場の者には、職務上、相談をした事実をはじめ、その内容に至るまで人が「秘密にしたいと思うべき事項」につき守秘義務が課せられていることが多いです。

そうでないと、安心して相談できません。また、相談が安心してできないと、その制度自体の信頼性が担保できません。

守秘義務は、法律の定めによる場合や、その団体として特に規則やマニュアル等で定めている場合などがあります。本件では、相談業務を旨とし、秘密は守るとうたっている以上、たとえ無料相談であっても、守秘義務の解除はされないはずです。そしてお母様が、その方から聞いたということであれば、あなたのとった対応には問題はなかったと思います。

罰則についてですが、公務員、医師や弁護士などには法律が決める罰則がありますが、そのNPO団体の規定による罰則があるはずです。

守秘義務は、職業への誇りや倫理観によって守られるところでもあります。人の属性によって不安を生じる場合……例えば、本件相談時に、もし相談を受ける方が母親の知人かもとわかった場合には、万が一に備え、担当を替えて欲しいと要求するなどしてみるのもよいでしょう。

相談するときに、『ここにしか話していないので、もしこれで親が知ることがあれば真っ先に疑うことになりますよ』などというように、相談員に対して注意喚起をする等、予防線を張ることも考えられます。


守秘義務は、その人の職業への誇りや倫理観によって守られる部分もあります。この件の場合、相談前にひとこと注意喚起をしておいたほうが、よかったかもしれません。


(教えてくれた人/柳原桑子さん)
第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

最終更新:8/25(日) 19:01
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