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去りゆく新幹線とリニアの隆盛。各地で与党・自治体・鉄道会社が対立

8/25(日) 8:32配信

HARBOR BUSINESS Online

リニア新幹線でも自治体が反発

 同様の構図は、JR東海が進めている中央リニア新幹線でも見られる。わずかながら山間部をリニアがかすめる予定の静岡県が、大井川の水量維持を巡ってJR東海と対立。工事が事実上ストップしているのだ。

 静岡県にとっては県内に駅ができるわけでもなく、リニアは単に通過するだけ。こちらは整備新幹線ではないので建設費の問題はないものの、トンネル工事に際して大井川の水量が減るのは問題になる。その全面的な解決がない限りは“メリットはなくデメリットだけ”。簡単に工事を許可することはできないというわけだ。

 「九州の場合、もちろんJRは十分な収益が見こめるフル規格での整備が望ましいでしょうし、こうした問題は各自治体や事業者がそれぞれの状況をもとに主張を繰り返しているだけではなかなか解決しない。むしろ地域ごとに新幹線建設の効果や影響が異なることを前提とした、新たな建設スキームを見出していく必要があるのでは」

 新幹線ができればそれだけで万々歳という右肩上がりの時代はとうにすぎた。自治体ごとに異なる新幹線のメリット・デメリットを考慮せずに一律の割合での負担を求めることは、もう難しくなっているのかもしれない。これからは沿線地域にもたらす影響をシビアに検討し、国が中心となって現実的な対応をしていく必要がありそうだ。

<取材・文/HBO編集部>

ハーバービジネスオンライン

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最終更新:8/25(日) 8:32
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