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五輪内定、クライミング・野口啓代。涙の裏にあった、進退をかける覚悟。

8/25(日) 11:41配信

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 決意を固めた人間の強さ──そんなことを思わせるパフォーマンスだった。

 8月20日に東京・エスフォルタアリーナ八王子で行なわれたスポーツクライミングの世界選手権、女子複合決勝。野口啓代は銀メダルを獲得し、「全体の7位以内で、日本人最上位」の選考基準により、東京五輪の日本代表に内定した。

 オリンピックでのスポーツクライミングは、スピード、ボルダリング、リードの3種目の総合成績で争われる。野口は最初のスピードは7位だったが、2つ目のボルダリングで1位。最後のリードで3位、トータルで2位となった。

 白眉はボルダリングだった。人工壁に設置されたコースを制限時間内にいくつ登ることができるかで競うこの種目、野口は最初の課題を「一撃」(課題を一度でクリアすること)するなど、計3課題のうち2つの課題で完登。使用される壁は1つとして同じものはなく、試合前に一度見ることができるだけだ。

大学を中退し、プロに転向。

 「どのようなムーブを選択し、身体をどう動かせばいいのか判断しなければならない」(野口)。経験も大きな割合を占めると言われる中での1位は、野口ならではと言ってよかった。

 高いレベルを誇る日本にあって、そのキャリアは一つ、抜けている。

 30歳の野口は小学5年生のとき、海外旅行先で初めてクライミングを経験。その楽しさに魅せられ、競技に打ち込んでいった。

 その後、台頭していった野口は、高校1年生の2005年、初めて世界選手権に出場。2008年には日本人選手として初めてワールドカップ優勝を果たした。

 その後、大学を中退し、プロに転向。

「クライミングのことだけを考えて生きていたい」

 「クライミングで強くなるためには(通学は)必要ではない時間だな、毎日クライミングが強くなることとかうまくなることだけ考えて生きていきたいなと思って」

 そして、ボルダリングのワールドカップ年間総合優勝を4度達成するなど、世界有数のクライマーとして活躍してきた。

 迎えた今回の世界選手権で獲得したオリンピックの内定に、野口は涙を浮かべた。

 「あと1年、クライミングできることが本当に嬉しいです」

 世界選手権で五輪代表内定が得られなかったら、第一線を退くことを考えていた。代表になるチャンスは世界選手権だけではない。もう1枠は、今後の大会の結果によって決まる。

 ただ、野口は、この大会のことしか考えていなかった。もともと2016年にクライミングの五輪種目採用が決まったときから、競技人生をオリンピックで終えると決め、そこから逆算して進んできた。

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最終更新:8/25(日) 11:41
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