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攻撃的なライブを行うGEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーに見る、混乱をも愛する“優しさ”

8/25(日) 22:00配信

WWD JAPAN.com

WWD:書く内容はすぐ決まった?

マヒト:そんなこともないかな。どういうゴールに向かっていくのかも想定せずに、最初の1章を書き始めました。こう書いていこうという主観的な感じよりは、全体を俯瞰しているというか。意図してストーリーを進めていくというよりは、登場人物が勝手に動いているのを書くのに近い感じです。

WWD:作品には特別な主人公がいるわけでもなく、登場人物は普通の人ばかりだったのが印象的だ。

マヒト:自分も含めてですけど、ほとんどの時間ってただの余白みたいなものじゃないですか。特別な時間の方が少ないし、全員自分の平凡さからは逃げられない。俺は基本的に自分から逃げたいんですよ。自分探しの旅をする人がいるけど、マジで分からない。だって24時間365日何10年もずっと自分とは一緒にいなきゃいけないわけだし。だから映画や音楽には、他人の視点に触れられる喜びがあると思うんですよ。人の目を借りて町を歩くと、救われる気持ちにもなる。今回の小説でも、自分と違う人生を集中して見たかったというのもありますね。

WWD:文章を書くことは、自分と向き合うことにもつながると思うが?

マヒト:向き合うというよりは、文章を書くことで自分を全部追い出したい気持ちの方が強いですね。自分の感覚やセンスみたいなものを使い切って、空っぽになりたい。(水曜日のカンパネラの)コムアイも、オリジナルになるよりも個性的なものを追い出して自分じゃない何者でもないものになりたいって、同じようなことを言ってたんですよ。だいたい“マヒトゥ・ザ・ピーポー”って自分じゃない感覚もあるし、褒められてもいまだに自分のことじゃないみたい。ある意味、戦隊ものの着ぐるみに近いんだと思う。

"「全感覚祭」ではフードフリーに挑む"

昨年大阪で開催された「全感覚祭」のライブ

WWD:今年は東京と大阪の2都市で「全感覚祭」を開催する。その「全感覚祭」についてマヒトさんは“自分たちの街”と表現しているが、そこにはどういう思いが込められている?

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最終更新:8/25(日) 22:00
WWD JAPAN.com

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