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セの優勝争いですが精神的に巨人が一歩リードと見ています/デーブ大久保コラム

8/26(月) 11:05配信

週刊ベースボールONLINE

 2008年、西武で打撃コーチを務めていたとき、当時の渡辺久信監督(現西武GM)は、若い選手が多いチームながら、休むときには全員がしっかり休めるような休日を作っていました。それが功を奏し、日本一まで駆け上がりました。

【画像】今と変わらない?若大将・原辰徳の高校時代

 今年の巨人では、原(原辰徳)監督がベテランやレギュラー、そしてリリーフ陣などにしっかりとした休暇や、練習免除などを与え体力を温存させる起用をしています。夏場はやっぱり疲れが出ますから、1日試合に出ずに休むことで体力が回復するのです。若い選手は体力があるので、そこは分かっていないと思います。しかし、その効果は終盤に大きく反映されていきます。そういう意味では、やはり多くの経験を積んできた監督の采配術だと思います。

 私の1年間のみの監督経験でも、どうしてもレギュラーやベテランは全試合でしっかり使いたいと思っていました。それをあえて腹をくくり、残った選手たちでしっかりと勝ちゲームを作っていくという原監督の意思。そのあたりはさすがだなあ、と思います。

 リーグ優勝するチームというのは、やはり7、8、9月に勝てるチームですし、そこを見越した厳しい練習をこなしたチームが、毎年優勝争いをしているという印象は非常に強いですね。

 巨人は一時期、2位に最大10.5ゲーム差を離して独走だったのですが、8月15日現在でDeNAの追い上げもあって4ゲーム差と詰め寄られています。広島が4.5ゲーム差の3位。この3チームで優勝争いが行われていくと思います。そのほかのチームのAクラス入りは厳しいでしょう。

 その理由としては、上位3チームは走塁や守備で、変なミスがほとんどないからです。ダブルプレーを取る機会にはしっかり取れています。タッチアップしてほしい場面でもしっかり走りますよね。下位3チームはその部分でミスが多過ぎます。

 この先、三つ巴の戦いが続いていくと思いますが、その中で生きてくるのが、優勝争いを経験した選手がどれくらいいるか、です。どの時期で本当の勝負をかければいいのか、などが分かっている。その意味では広島に分があると思いますよね。しかし、巨人にも優勝を経験した監督・コーチ、選手が多くいますので、広島に引けを取らないと思います。

 また、その選手たちが現状をどう感じているかも今後にかかわってきます。最大10.5ゲーム差から今や4ゲーム差。これを「追いつかれている」と焦るのか、それとも「一時10ゲーム差に広げたから、毎試合しっかりやればそれくらいの差は作れるよ」という余裕があるのか……。

 デーブ的見立ては、名将・原監督が後者的な考えですから、優勝経験のあるレギュラー、ベテラン陣も同じ考えだと思います。したがって巨人が首位を守っていくだろうと思っています。

『週刊ベースボール』2019年9月2日号(8月21日発売)より

PROFILE
大久保博元/おおくぼ・ひろもと●1967年2月1日生まれ。茨城県出身。水戸商高から85年ドラフト1位で西武に入団。トレードで巨人入りした92年に15本塁打。95年現役引退。野球解説者やタレントを経て、2008年に西武コーチに就任し日本一に貢献。12年からは楽天打撃コーチ、二軍監督を経て15年に一軍監督に就任した。15年限りで辞任し、16年から野球解説者をこなしながら新橋に居酒屋「肉蔵でーぶ」を経営している。

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最終更新:8/26(月) 11:23
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