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古賀茂明「菅官房長官のポチだった林文子横浜市長」〈週刊朝日〉

8/27(火) 7:00配信

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 林市長は、元々はカジノ誘致積極派だった。しかし、17年の横浜市長選挙の際、市民の反対の声が強いと見るや、突然方針を転換。カジノ誘致は「白紙」として、「慎重派」のフリをした。そして、今回、態度を豹変。21年の市長選挙の前年である来年には誘致を決めてしまおうというのだ。

 安倍政権の大黒柱である菅義偉官房長官は、地元が横浜で、林氏の後見人と言われる。「後見人」とは聞こえが良いが、林氏は菅氏の「ポチ」だということ。林氏は菅氏の子分としてカジノを推進するしかないのに、自分の選挙のために、一時だけ慎重派を装った。

 菅氏と言えば、かねてカジノ誘致の最大の旗振り役。壮大な利権の総元締の地位を狙う人物だ。最近は、「令和おじさん」として、知名度も向上。ポスト安倍の最右翼にまでのし上がっている。総理への道には巨額のカネが必要だから、カジノ利権は喉から手が出るほど欲しいはず。そのためには、地元に巨大カジノをつくるのが一番だ。

 いわゆる「カジノ実施法」は、A4で302ページ、本則だけで251条もある。カジノに関連する、ありとあらゆる規制を網羅しているからだ。例えば、カジノに関わる企業や個人についてだけでも、カジノ企業、その代表者、役員、株主、監査人、土地や施設を貸す者、スロットマシンやトランプなどの製造者、それらを検査する機関など、非常に多くの関係者に規制を課す。もちろん、許される賭博の種類、そのルールなども事細かに決める。さらには、場内での金貸しやマネーロンダリングの規制など、規制の数は、数百というレベルになるだろう。

 政府は、これをもって、「世界一厳しい規制」だと胸を張るが、長年官僚をやっていた私から見れば、これは、令和最大の利権創出だ。なぜなら、規制の数が多い上に、世論の声を背景にその水準を厳しく設定できる。そうなれば、業者から、すぐに数えきれないくらいの規制緩和の陳情が入る。その一つをほんの少し緩めるだけで、業者からは多額のカネが政治家にわたり、官僚には好待遇の天下りポストが提供されるのだ。その種は何十年経っても尽きないだろう。その総元締を菅氏が握れば、彼の権力基盤は一気に強化される。

 一方、厳しくすると言っても、やりすぎれば業者が全く儲からなくなり、カネも入らないから、あちこちに穴があるのも事実。例えば、週3回、4週で10回という有名な規制も、実は、1回が24時間なので、月曜夕方から入って、火曜夕方まで賭博をやり、その夜は場外のホテルに無料宿泊券で泊まらせて、また水曜夕方から木曜夕方まで徹夜で賭けさせる。金、土も同様で、日曜は場外馬券売り場。このサイクルを3週間続けても、まだ9回で1回余る計算だ。依存症をなくすというが、依存症があるから大儲けできるのがカジノ事業者。そんな言葉を信じるほうがどうかしている。

 さらに、誘致を狙う外国人観光客と同時に、マフィアが世界中から集まる。日本の警察がこれを抑えられると考えているなら正気の沙汰ではない。

 選挙の時に嘘をつき、次の選挙の前に市民を裏切って誘致を決める。民主主義の完全否定と同じだ。市民は、直ちに住民投票を求めて立ち上がるべきだ。

※週刊朝日  2019年9月6日号

最終更新:8/27(火) 12:07
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