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教育ローン地獄に陥ったシングルファザー、甘い金銭感覚に潜む罠

8/26(月) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 将来の見通しが甘く、お金を使い過ぎて老後資金が足りなくなる人は意外と珍しくありません。「いよいよ貯金が底を突いて暮らせなくなったら、生活保護を受ければいいだろう」という極端な考えを持っている人もいますが、そういう人が増えてしまうと、国の財政状況が厳しくなり、反対に制度を利用するための審査が厳しくなって生活保護を受けられなくなる可能性さえあります。

 お金がない理由を、妻や子どもなど家族のせいにする人がいるのも事実です。しかし、もし家族が自分の意にそぐわないお金の使い方をしていたとしたら、それはご自分の行動や、お金の使い方にもともと問題があることが原因かもしれません。

● 子どもの学費が支払えない 収入は十分なのにローン地獄に

 10年ほど前に離婚し、子ども2人を引き取って育ててきた男性会社員のWさん(51)は、今まさに資金難に陥っており、この先どうなってしまうのか不安に思って私の元へ相談にいらっしゃいました。お子さんは今、20歳と18歳。頑張って大学にも進学させました。間もなく後期の授業料を払わなくてはいけない時期になるのに、そのお金が用意できていないのです。

 子どもが小さい頃は、残業がしにくいなどの理由で収入はあまり多くありませんでした。子どもの成長に伴い、徐々に仕事の時間を増やすことができ、今の収入は手取り月収で約37万円、ボーナスは夏と冬それぞれ70万円ほどです。生活するには十分な金額のはずですが、とにかく貯金がありません。

 貯金がない最も大きな理由は、ローンやクレジットカードの使い過ぎです。それも、単なる無駄遣いというわけではありません。子どもの高校入学、大学入学等がある都度、国の教育ローンを利用しています。そのほか、塾の費用にも充てたり、入学時の学用品の購入に使ったりしてきました。

 また、生活費が足りなくなると、クレジットカードで買い物をすることもありました。一括払いができないときは、分割払いやリボルビング払いも利用しています。そういったことが積もり積もって、借入総額は500万円を超え、返済額は毎月7万~8万円ほどになっています。しかも、毎月の家計は2万~3万円ほど赤字。つまり、毎月10万円の赤字です。それを、ボーナスで何とか補てんしている、典型的な貯まらない家計だったのです。

 シングル家庭であるがゆえに、子どものために苦労しているのかと思いきや、決してそうではありません。収入は十分にあるのに、それ以上にお金を使ってしまう習慣が今の状況を招いているのです。

 Wさんのお金の使い方は、どの支出も多めな“メタボ”状態。特に、最近では子どもの夕食の準備が必ずしも必要ではなくなったため、仕事帰りに居酒屋等に寄り、外食費が膨らんでいます。

 半年に一度の授業料の支払いのため、毎月教育費の積み立てとして5万円を用意していますが、お金が不足すると補てんに充ててしまっています。子どもや自分の小遣いを節約することはなく、です。この状況だけを見ると、とてもお金に困っている人とは思えません。

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最終更新:8/26(月) 6:01
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