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大統領選を前に瓦解するアルゼンチン・マクリ政権

8/26(月) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 アルゼンチンは、過去100年のうちに6回も債務不履行(デフォルト)に陥るなど「常連国」である。直近2001年から02年にかけて発生したデフォルトについては、主要債権者との係争状態が長期化したことに加え、その後に誕生したキルチネル、(クリスティーナ・)フェルナンデス両政権による政策運営の問題も重なり、長らく国際金融市場から疎外される状況が続いてきた。

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 その後、15年の大統領選を経て誕生した中道右派のマクリ政権の下で様々な構造改革が実施され、主要債権者との返済交渉合意など国際金融市場での失地回復の取り組みが進められてきた。さらに、世界金融危機後の先進国を中心とする量的金融緩和政策に伴い、国際金融市場では「カネ余り」とも呼べる状況が続いた結果、一昨年には30億ドル弱と小規模ながら償還期間100年という超長期債(100年債)の発行に成功するなど国際金融市場への復帰が叶った。

 ところが、FRB(米連邦準備制度理事会)による金融政策の正常化に向けた動きは、世界的な「カネ余り」に浴してきたアルゼンチンを取り巻く環境を一変させた。その結果、昨年春以降、通貨ペソ相場が急落する事態に見舞われた。中央銀行はペソ安圧力を抑えるべく立て続けに大幅な利上げを実施し、為替介入を通じて通貨安定を図る姿勢を示したものの、外貨準備高が急速に減少したため、最終的に昨年5月にIMF(国際通貨基金)に対して支援要請を行う状況に追い込まれた。

● 双子の赤字膨らみ、ペソ安圧力に拍車

 昨年春以降に資金流出圧力が強まった背景には、マクリ政権は財政健全化に向けて財政赤字のGDP比を毎年1%ずつ圧縮する方針を示してきたにもかかわらず、景気減速や租税特赦などの影響で財政赤字目標の実現が難しくなったことに加え、国際原油市況の底入れによる輸入代金増加などを反映して経常赤字のGDP比が拡大するなど、財政赤字と経常赤字の「双子の赤字」が膨らみ顕在化したことがある。

 フェルナンデス前政権下では物価統計が意図的に改ざんされていたために表面的なインフレ率は低水準に抑えられる一方、実勢を測ることが極めて難しい状況が続いてきた。マクリ政権は新たな基準に基づく物価統計を整備し、実際のインフレ率は中銀の定める目標を大きく上回ることが確認された。

 通貨ペソ相場は2015年末に変動相場制に移行し、対ドルレートはそれまで実勢に比べて過大評価されてきたこともあり緩やかに下落してきた。結果として「双子の赤字」と高インフレの共存という経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)の脆弱さが露呈したことも相まって、ペソ安圧力に拍車が掛かった。

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最終更新:8/26(月) 6:01
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