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マツダの第6世代に「大戦略」は存在したか?

8/26(月) 17:00配信

日経ビジネス

第5世代のデザインの「アテンザ」もあり得た?

編集Y:そもそも、よく考えてみると、モノ造り革新が始まった2006年に、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーさんがフォードからマツダのグローバルデザイン本部長に移ってきて。

前田:ええ。

編集Y:そのまま、ええと「第5世代」と言えばいいんでしょうか、にやっと笑う猫のようなフェイスと「NAGARE」デザインを展開した。その後、09年にアッカーさんがルノーに転職して、現在もルノーのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントとしてデザイン部門を監修しておられる。

前田:そうです。

編集Y:もしアッカーさんがこのタイミングでマツダからいなくならなかったら、魂動デザインが生まれずに、あの「NAGARE」デザインのまま第6世代が出てきた……ということになっていたんでしょうか。

前田:なっていたでしょうね。アテンザも、あまり2代目と代わり映えしないものになっていたと思います。

編集Y:へえ、もはや魂動デザイン「じゃない」アテンザ、って想像ができません。部外者だから言えることですが、いや、アッカーさん、よくぞこのタイミングで、ルノーに行ってくれました、ということなんでしょうね。

前田:それについては非常に言いにくいです。もし、デザインを(魂動デザインに)考え直して第6世代に反映するとしたら、もう本当にぎりぎりのタイミングだったのは確かです。

編集Y:ということなんでしょうね。

前田:ということなんですね。

編集Y:前田さんは2009年の3月に、金井さん(当時専務)に呼び出されて、「アッカー氏の後任としてグローバルデザイン本部長を引き受けるか」と聞かれたわけですが、当時、後任はもう前田さんしかいない、という感じだったんでしょうか。

前田:いや、後任人事については全然、誰になるのか分からない状態で、僕も突然言われたので。本当に交代の2週間前に急に告げられて、実はあんまり意識もしてなかったんですね。

編集Y:で、前田さんはデザイン本部長になって、SHINARIも絶賛され、いよいよ、「3代目アテンザを内実にふさわしいデザインにしよう」と動くわけですね。

前田:もう、これが大変でした。ぼっこぼこにされました。

(次回に続きます)

山中 浩之

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最終更新:8/26(月) 17:00
日経ビジネス

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