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大家から「家賃の値上げ」の申し立て… どう対応すべきか?

8/29(木) 11:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

賃貸住まいの場合、ある日突然大家から家賃値上げの通告が……そんな場面に遭遇した人もいるのではないでしょうか。本記事では、新百合ヶ丘総合法律事務所代表の中山隆弘弁護士に、建物賃貸借契約における賃料の増額(減額)請求について解説していただきます。

賃料(家賃)の増額/減額の請求ができるケースは?

建物の賃料は、建物賃貸借契約という当事者の合意によって定められるものですので、当事者は、その合意した額に拘束されるのが原則です。

もっとも、建物賃貸借契約は長期間に及ぶ契約なので、その途中で、社会経済事情等の変化により、公平の観点から賃料の額を変更すべき事態になることも想定されます。

そこで借地借家法は、次のような場合に、賃料の増額/減額を請求できるとしています。

(借地借家法32条1項)

建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。

すなわち、

1.土地建物に対する租税その他の負担の増減

2.土地建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動

3.近傍同種の建物の借賃との比較

によって、賃料の額が不相当となったときは、賃料の額の変更を請求できるということがわかります(なお、上記3種類の要件はあくまで例示であり、実務ではこれら以外の要件も考慮要素とされています)。

賃料(家賃)の増額/減額請求はどう行う?

賃料の増額/減額請求は、まずは相手方に対する意思表示によって行います(逆にいえば、当事者による請求があってはじめて効力が生じるということになります)。これは、いつ意思表示をしたかを後に残しておくため、配達証明付の内容証明郵便で行うのが通常です。

その後、当事者で話し合いをし、話し合いによっても合意ができなかった場合、請求当事者は、裁判所に「調停」を申し立てることになります。

そして、調停が不成立になった場合、請求当事者は、裁判所に「訴訟」を提起することになります。

※このように、賃料の増額/減額請求については、訴訟提起の前に、裁判所に調停の申立てをしなければならないとされています(いわゆる「調停前置主義」。民事調停法24条の2)。

以上のことから、実務では、以下が一般的な流れになっています。

1.内容証明郵便等により賃料の増額/減額請求を通知

2.話し合いがつかない場合には「調停」を申し立てる

3.「調停」が成立しない場合には「訴訟」を提起する

上記の通り、賃料の増額/減額請求がなされ、当事者においてその額について合意ができない場合、最終的には裁判所が客観的に相当な額の賃料(相当賃料)を決めることになります。

その場合、裁判所は、不動産鑑定評価基準の継続賃料を求める考え方(差額配分法、利回り法、スライド法、賃貸事例比較法)を参考にしつつ、具体的事実関係に即して、総合的な判断の結果、相当賃料を決めていきます。

また、鑑定人を選任し、その結果作成された鑑定評価書によって判断を行なうこともあります。

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最終更新:8/29(木) 11:00
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