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30年で2倍以上!? 増え続けるアトピー性皮膚炎を「治したければフライパンを使うな」

8/31(土) 11:00配信

文春オンライン

リノール酸と砂糖がかゆみの原因に

「日本人は1960年と比較すると油脂類の消費が3.4倍、畜産物が4.3倍にもなっています。実は油には大別して大豆油などのn-6系とシソ油などのn-3系があって、私たちはn-6系を摂りすぎています。n-6系にはリノール酸がたくさん含まれていて、体内に入るとアラキドン酸になり、これがかゆみを引き起こすロイコトリエンになってアレルギーの原因になるといわれています」

 n-6系に対して、n-3系はアレルギーを抑制するといわれる。アトピーの原因はわからないが、食事の洋風化によって、n-6系とn-3系のバランスが崩れたためにアトピー体質になったと考えられるのである。

 また、砂糖は腸管にいるカビの一種であるカンジダの餌になるとされ、摂りすぎるとカンジダが増えて腸内環境を悪化させる。このために腸管粘膜からアミノ酸だけでなく、ポリペプチドのような大きな分子まで吸収され、これがかゆみの原因になるといわれている。

 では、アトピーの症状をよくする食事はあるのだろうか。堂園氏はいう。

「日本の伝統食に戻れ」まずは”フライパンをなくす”

「まずキッチンからフライパンをなくすことです。そうするとn-6系の油を使いません。あとは土の中、海の中のものを食べること。とくに根菜類は食物繊維が多くて腸内環境を整え、肌もきれいにします」

 つまりは日本の伝統食に戻れということである。1000人以上の患者を診てきた堂園氏によれば、純粋のアトピー患者は食事を変えただけで全員治癒したという。

 ここで「純粋の」と書いたのは、今はそうでないアトピーが増えているからだ。本来のアトピーとステロイド依存性皮膚症の合併症である成人型アトピーである。これがアトピーを複雑にしているといわれる。

 アトピーを治すつもりでステロイドをずるずる使い続けていると、「だんだんと効かなくなる患者がいて、さらに強い薬を使うようになり、麻薬と同じ依存症になっていきます」と大阪の阪南中央病院の佐藤健二医師はいう。これが成人型アトピーである。この患者であった橋本孝子さんは、その症状をこう語っている。

「幼稚園の頃から25歳までステロイドを塗っていました。どんどん強い薬になって、かゆみも強く、眠れなくなりました。このままじゃいけないと思ってステロイドをやめたのですが、リバウンドといって、体の皮膚がズルズルと剥け、黄色い滲出液が全身から出てくるのです。シーツに落ちた皮膚を集めると片手一杯になりました。これが毎日なんです。内臓を取り出したいほど痒くて、それでまたステロイドを使いました。その繰り返しでしたね」

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最終更新:8/31(土) 16:45
文春オンライン

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