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今治発「赤ちゃんが食べられるタオル」を作る男の “世界一ピュア” な挑戦

8/31(土) 11:00配信

週刊女性PRIME

 今年6月、「ベトナム人実習生の労働問題」の報道により無関係の企業にまで不買運動が及んだ愛媛県今治市。ここに、騒動にも動じなかった「世界一ピュアなタオル会社」がある。オーガニックコットン100%のタオル、風力発電100%で間接的に稼働する製織工場、さらには食品メーカーの安全性を評価する国際規格まで取得。ユーザーへの徹底した情報公開で信頼を集めるIKEUCHI ORGANICだ。

【写真】池内さんが作る “食べられる” タオル

 一時は取引先の自己破産で廃業寸前に追い込まれたが、多くの熱狂的ファンの声を受け、代表の池内さんは夢と意地を貫いた。ユーザーに愛されるブランドを生んだその人は「次はどんなことをすれば、お客さんが目を輝かせてくれるか」に思いをめぐらせ、ファンの心をくすぐり続ける“ピュアな野心”にあふれていた。

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今治に走った激震

 カション、カション……。ゆったりとリズムを刻む織機の間を歩きながら、「この綿のにおいが好きで」と相好を崩すチャーミングな紳士。彼は、ユニークなコンセプトのタオルで国内外にファンを持つ『IKEUCHI ORGANIC』代表の池内計司さん(70)。

 池内さんの会社で使う綿は、スイスの認証機関『bio.inspecta』の厳しい審査をかいくぐり、オーガニック認証を取得したオーガニックコットンのみ。ピュアな香りが立ち込めた工場内は、随所に設けられた噴射口から細かい水蒸気が散布されている。細番手の糸が切れないよう一定の湿度を保つためだ。

 IKEUCHI ORGANICの工場があるのは、国内最大のタオルの産地として名高い愛媛県今治市。今年6月、この地に激震が走った。NHKが番組内で愛媛県のタオル縫製工場で過酷な労働を強いられているベトナム人技能実習生を取り上げたのだ。もちろん、IKEUCHI ORGANICと件の工場は無関係だが、今治で起きた本件を池内さんがどうとらえているか気になった。

「産地としては反省しないといけないですよね。だけど、今治には104社のタオル会社と、それを支える10数社の染色工場、さらには縫製工場や刺繍工場があるんです。多様なんです。

 今回はそのうちの縫製工場が起こしたトラブルですけど、そもそもすべてをひとまとめにして“今治タオル株式会社”であるかのように謳ってきたことが産地のブランディングとしてクエスチョンですよね。僕は、工業製品を産地ブランドというのは間違っていると言い続けてきた男なので」

 この発言の裏には、自分たちが作っているのは工芸品ではなく日用品なのだという確固たる思いがある。番組放映後はネットが荒れ、風評被害も出る異例の事態となったが、IKEUCHI ORGANIC界隈には真逆の情報が飛び交った。

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最終更新:9/18(水) 13:33
週刊女性PRIME

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