ここから本文です

電動キックスケーターは、もっと安全な乗り物になる

9/4(水) 8:11配信

WIRED.jp

ジェリ・ベイカーのもとに問い合わせの電話が相次ぐようになったのは、2018年の春ごろだった。すでにBirdやLime、Spinといった電動キックスケーターのシェアリングサーヴィスが世界各地の街角でビジネスを展開していたが、各社とも今度は大学のキャンパスへとサーヴィスを拡大したいと考えていた。学内の駐車場と交通担当部門のディレクターとしてベイカーが勤務するヴァージニア工科大学も、候補のひとつだったのだ。

クールな街乗りガジェット7選

ベイカーによると、電話してきた企業は9社から10社にのぼるという。だが同大学は、最終的にサンフランシスコのSpinを選んだ。試乗用キックスケーターを携えた営業担当者が、大学のあるヴァージニア州ブラックスバーグまで足を運ぶという熱意を見せた会社である。

その後、モビリティ関連事業を強化しているフォードの傘下に入ったSpinが、ようやくヴァージニア工科大学の構内でサーヴィスを開始すると発表した。

大学内での詳細なデータを取得

サーヴィスといっても、学生たちにキックスケーターに乗ってもらうだけではない。これは18カ月にわたる調査プロジェクトでもあるのだ。

2019年8月最後の週、Spinは同大学の4平方マイル(約10.4平方キロメートル)の敷地に300台のキックスケーターを配置。そのうち50台に、ジャイロスコープ、加速度計、前方に向けたカメラといったセンサー機器を搭載する。いずれもこの二輪のキックスケーターが構内を駆け抜ける様子を詳細に記録するためのものだ。さらに加えて20台以上のカメラをキャンパスの各所に設置し、普段通りの環境での学生たちの運転ぶりを観察する。

Spinと共同でこのプロジェクトを実施するフォードは、以前からヴァージニア工科大学の交通研究所(VTTI)と提携関係を結んで研究活動を続けている。男性をクルマのシートに“変装”させて座らせた実験も共同プロジェクトのひとつだ。

Spinは今回の実験開始から1年後に、キックスケーターを構内から撤収する。その後、VTTIの研究員によって回収したデータが綿密に分析される予定だ。同社が目指すのは、市街地や大学の構内で多くの人にキックスケーターを安全に利用してもらうために、何らかの指針をつくることにある。

1/3ページ

最終更新:9/4(水) 8:11
WIRED.jp

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事